海とマーメイド

遊園地ダブルデート ページ9

〈わー！遊園地とか久しぶりー！〉


「みことちゃんはしゃぎすぎじゃね？笑」









予定通り、遊園地ダブルデートは行われた


空も雲一つないくらいよく晴れちゃって



ダブルデートする意味なんてあったのかな









「よし！じゃあ、一発目はジェットコースター行こうか！」


〈やった〜！みこもジェットコースター乗りたーい！〉


『あ…えっと、私は…』









絶叫系ダメなんだよなぁ。


どうしよう。我慢して乗った方がいいよね？



ここで乗れないとか言ったら、KYとか言われそうだし…









臣:「あー。ごめん。俺、ちょっと絶叫系無理だからパス」


〈えー？前までは乗れてたじゃん〉


臣:「しばらく乗ってないうちに無理になった」


「じゃあ、三人で乗る？」


臣:「いや、…Aちゃんに付き添ってもらうから大丈夫。二人で行ってきていいよ」









乗れない組は置いていって行こうよー。ってみことちゃんがしゅうくんに言って


そのまま二人は並んでジェットコースター乗り場まで歩いていった









『なんで、私が付き添いなんですか。』


臣:「乗れないって顔してたから」


『そうだけど…でも、みことちゃんにすれば』


臣:「あの二人はあの二人で楽しんでるからいいんだよ。」


『よくない！…私がよくない。』









バカみたい。

こんなに声を張り上げて、親しくもない人に怒鳴って



ほんと恥ずかしい









『ごめんなさい。でも、しゅうくんがみことちゃんを好きになっちゃったらって…』


臣:「…ねぇ、人魚姫知ってる？」


『…え？』









何この人。

何でいきなり人魚姫のことを聞いてきたんだろう。


登坂くんって何考えてるかわかんないよ









『知ってるけど…』


臣:「俺さ、あの話嫌いなんだよね」


『そう…なんだ。』


臣:「王子と結婚出来なかったら、海の泡になる。悲しくない？」


『可哀想だよね』


臣:「そんな重い恋愛はしたくないわ。」


『私は……わかんない』


臣:「もし、みことが誰かと二股してても構わないし、悲しくもないし、どーだっていい」


『…好きなんじゃないの？』


臣:「いや。普通。」









ダメだ。やっぱりこの人わかんない。


話しずらい。


人魚姫の話を聞かされたけど、何が言いたいのか全くわからなかったし。



登坂くんの目にはどんな世界が見えてるのかな。




きっと私には一生わからない気がする

巻き込みたくない→←ついてない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す