episode 2 ページ4
「久々知、一体どうしたんだい?」
医務室の障子を壊れんばかりの勢いで開けた久々知兵助は、
障子を閉めながらこう言った。
「薬を貰いに来たんです。ろ組みの三人もついに風邪でダウンです。」
「ろ組みも!?困ったなぁ・・・薬あったかな」
伊作はぶつぶつと「薬は…」と呟きながら立ち上がった。
見事スっころんだのは言うまでもない。
「君は?」
久々知はいつの間にか、僕の横に来ていた。
「北天A」
「豆腐、好き?」
「嫌いって言ったら?」
「好きになるまでその耳元で豆腐への愛を語りながら今日から毎日苦汁を常飲してもらい朝昼晩の食事もすべて豆腐にし寝るときは枕を豆腐に「豆腐がもったいねぇよ、最後のヤツ。」
最後の豆腐枕につっこんでやれば「あ、」という顔をして、
僕の手をとった。
なぜ手をとった!?
「君は豆腐の恩人だ」
「はい?」
「俺としたことが!豆腐枕はあまりにももったいなさ過ぎる!」
「普通豆腐は枕には…」
「ホントにありがとう!君名前は?」
さっき名前教えたはずなのにもう忘れてやがる…
僕は大きくため息を吐いた。
「何度も言わせるな、北天Aだ」
「Aか…いい名前だな!」
「褒めてくれてとても有難いのだが、そろそろ手を離せ」
「わわっ…ゴメン」
僕が年上だって言ったらコイツはどんな反応するんだろ。
「はい、久々知」
「ありがとうございます」
風邪薬を受け取ると久々知は一礼して医務室を後にした。
「…で、Aさんはこの後のこと、決めてあるんですか?」
「いきなりこっちに来たんだから決めるもなにも…って、いきなり敬語だ な…」
「年上なので」
「勝手にしろ」
そういえばこっちに来たのはいいけど、まだ何も決めてないし、
それ以前に、ここに住むのか、僕。
…行先ないからしょうがない。
「この学園で空いてる部屋は?」
「う〜ん…」
なぜそこで考える
「一か所だけなら…」
「この広い学園にはたった一か所しかないのか、空き部屋。」
「えぇ、他は腐って床が抜けています」
「マジでか」
伊作は少し困った笑みを見せるとこう言った
「五年の忍たま長屋の一番端です」
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーネーム
「池沢」さん。グラスの中の紫色の液体はなんなのか聞いてみよう
20人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:那唐 | 作成日時:2012年5月6日 18時