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ふと気がつくと、真っ黒の空間に一人立ち尽くしていた。
『....？ここ、は？』
辺りを見渡すと、ガラリと風景が変わりそれは見覚えのある場所だった。
『ここ、無限城の外？朝日があがってっけど...』
横たわるのは、隊服に身を包んで目を閉じたままピクリとも動かない、私。
その私の手を握り締めて涙を流すしのぶさん。
...良かった...生きてたんだ....
不意に彼女が顔をあげ、遠くから歩み寄る人物に目を留め表情を歪めた。
『師範...！！』
身体中に包帯を巻いて、隊士に支えられながら覚束無い足取りで彼女らの所へ向かう、師範。
途端、絶望したように顔を青く、歪ませて
横たわる私の傍に膝をつく。
し「“いきて”、と。...最期の言葉です。」
実「......」
何も言わずに私の手を握る師範を見て、しのぶさんはその場を後にした。
『師範』
実「なぁ...何してんだよ...何死んでんだよ」
私の声は、届かない。
実「全部終わったら、甘味処行くんじゃなかったのかよ....」
「いつもみてぇに笑って、“師範”って呼んでくれよ...」
「なァ、A..」
静かに語りかける師範の頬には涙が伝って、横たわる私の頬に零れ落ちる。
何も言わない私についに堪えきれなくなったのか、
声を荒げて泣き叫ぶ師範に酷く胸が痛み、涙が止めどなく溢れる。
『師範！！師範！！私、絶対、絶対逢いに行きますからぁ！！！！
師範ーーーーーー！！！！！』
次第に遠ざかるその光景に向かって届かないと分かっていても声を大にして叫び、縮まらない距離を走り
手を精一杯伸ばした。
目を開くと、真っ白の天井。
『....ここは、』
ゆっくりと体を起こすと、左腕には点滴が刺さり、
多少腹部が鈍く痛んだ。
相「！目が覚めたか。」
『.....あァ、先生か。』
左側に顔を向けると丸椅子に腰掛ける担任が不安げに私を見つめており、暫くすると、医者と看護婦が現れた。
医「いやー、話し聞いた時は内部損傷で最悪手術だったんだけどねぇ、数分もしたら良くなっちゃって。
いやあ、頑丈だねえ！！」
親に感謝しなさい、と言う医者に気の抜けた返事をする。
医「一応痛み止め出しとくから。続くようならまた診察にきてね。」
『はあ、どうも。』
点滴が抜かれ、病室を後にする医者らを見つめる
相「直ぐに親御さんが来る。そのまま座ってろ」
『はぁ』
言われた通り座り直しぼんやりと先程の夢を思い出していた。
『(夢、なのか？)』
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おはぎ(プロフ) - 一部完結しました！ 続編の一樹之陰もよろしくお願いします！！ (2020年8月11日 13時) (
レス) id: 0cc47c4f65 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ(プロフ) - わぁ！！ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年8月10日 14時) (レス) id: 0cc47c4f65 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - すごく面白いです。続きが楽しみです！ (2020年8月10日 14時) (レス) id: ee2ee390ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはぎ | 作成日時：2020年8月6日 19時
