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名前を呼ばれた当人も私と同じような表情をしながら
小さく名前を呟いた
勝「........は？A、おまえ、」
何で、と言いかけて困惑を瞳に浮かべながら近付く勝己に立ち上がろうとすると、それを制するように死柄木の手が肩に置かれる。小指は依然浮いているが。
死「おっ、と。まぁ待て」
勝「！テメェ！！Aに触んな！！」
恐らく死柄木に向けて爆破しようと掌を振り上げた勝己だが、その手からは何も現れることはなく、本人だけが混乱の色を示していた。
勝「(個性が、出ねぇ.....！？)」
死「暴れられたら困るからね。まあ、“今だけ”だからさ」
この様子だときっと、私が嗅がされた香水と同じものでもかけられたのだろう。不安げに私に視線をやる勝己から目を逸らし、肩を掴む男を見上げる。
『........どういうことだ、死柄木』
死「ん？サプライズだよ。どうせ来るならオトモダチもって思って」
『“人質”ってことかィ......嵌めやがったな』
死「そう睨むなよ。全部お前のためだ」
『やっぱりイカれてやがるゥ』
手の甲で髪を撫で付ける死柄木をうざったく思いつつも無抵抗でいると、箍が外れたように吠え出す勝己。
勝「ッ、おいA！！テメェも何大人しくしとんだ！！！」
『...........』
勝「シカトしてんじゃねぇ！！！」
『＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿要らねェ』
勝「..........は？」
『死柄木。人質なんかなくたって、私はアンタら
勝「は、？、お前、何言って、」
死「ふぅん？」
『むしろ、勝己が居ねぇほうが、あんたも気兼ねなく私を独占出来るンじゃねぇのォ？ま、見せつけてぇってなら、構わねェけど』
肩を掴んでいる男の手を外し、れろ、とその掌を舐める。生理的にせり上がってくる吐き気や羞恥心を捨てて死柄木を見つめると、男の目はギラギラと幸悦感に浸って私を見下ろしているのが解り鳥肌が立った。
死「あぁ、本当に夢みたいだ。お前を僕のものに出来るなんて」
語尾にハートマークでも付きそうなほど、甘ったるい声を出して紅い瞳を細める男。頬を撫でる指をうざったらしく思いつつ話しを元に戻すと、案外アッサリと「じゃ、いいや」と勝己を引き入れることを諦めた。
荼「コイツ、殺すか？」
勝己を指差すツギハギ男に、死柄木は、ちらりと私を一瞥してから面倒くさそうに首を横に振ったのを黙視して、密かに安堵の息をもらした。
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おはぎ(プロフ) - いちきちゃんさん» いちきちゃんさん、コメントありがとうございます！優しい言葉に胸が暖かく、嬉しい限りです。先が長くお待たせしてしまうかもしれませんが、これからもよろしくお願いします！！ (2023年2月15日 19時) (
レス) id: 0cc47c4f65 (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - とても素敵でした！いつでも待ってます‼️頑張ってください! (2023年2月14日 22時) (レス) @page40 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ(プロフ) - たこちゃんさん» たこちゃんさん、暖かいコメントありがとうございます....！たこちゃんさんは作品にたくさんのコメントを残して下さり、その全てが私の励みになっています。本当に感謝しています。長くなるかもしれませんが、待ってて頂ければ嬉しいです！！ (2022年8月19日 0時) (レス) id: 0cc47c4f65 (このIDを非表示/違反報告)
たこちゃん(プロフ) - 作品の続きを見られる日まで待ってます！ (2022年8月18日 22時) (レス) @page40 id: 4736b338e9 (このIDを非表示/違反報告)
たこちゃん(プロフ) - 続きが凄く気になります！作者様のペースで更新頑張ってください！！ (2022年8月8日 21時) (レス) @page39 id: 4736b338e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おはぎ | 作成日時：2021年3月17日 2時
