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好き& ページ44

多分だけど入口あたりにいるはず!

走れわたし!




『遼平くん!!遼平くーん!!!』





「ん?今A先輩の声しなかった?」


「しなかった?ってか、めっちゃ聞こえたよ」


「弓道場から…?いやなんか近づいてきて…」





『りょうへ……いた!!!!!』


「先輩!え、ちょ、弓!!?」





いやはや申し訳ない

弓持って突っ込んだよね

いやそんな場合じゃない

そうだわ大事な話があってきたんだから





『あの!あのさ!あの!』


「は、はい!」





え、これなんて聞くのが正解?





『あの!』


「はい!」


『…あの!』


「はい!」


『………弓道!を…さ』


「弓道を…?」


『したいよね?』


「したいです!」


『…なんで?』


「え……せっかくの合宿だし、上手くなりたいから?」


『っそう!で!?』


「で!?」





その先よ、先なのよ!

なんかこう、あるのよ!!





「…………で…!?…え、あ、あと何かあるかな…!?」


「な、何かあるんじゃない?」


「先輩、一旦落ち着いてください。あと遼平も」


『あの、っなんかさ!あるじゃん!』


「先輩、落ち着いてください」





いやね静弥くん、これが落ち着いてられないんだって





『あの、なんで…なんで!上手くなりたい?』


「うま、上手く……みんなより始めたの遅いし!追いつきたいからです!」


『ん違う!!』


「違う!?」


『あの、なんか…!あ!じゃあ!しんどくならない!?』


「え、あ、弓を引くのがですか?」


『そう!』





いや本当に歩み寄りの姿勢をめいっぱい示してくれてありがとう

これからもめいっぱい続けて欲しい





「うーん……まあたまにきついな〜っては思いますけど」


『けど!?』


「け、けど……やっぱこう、悔しいし!続けてます!」


『………』





そう、そうよね?

ちょっと待って整理する

弓が好き→上手くなりたい

→上手くできない→悔しい

そう、悔しいのよ

しんどいのよ

でも!続けるのよ!

なぜなら好きだから!





「え、な、俺間違えたこと言ったかなぁ!?」


「急に黙り込んだね」



「っ、耳塞いで!」


『それだぁ!?』


「え、な、!?」


『ちょ、ありがとばいばい!』





なるほどね!?

好きだけど!好きだけじゃ足りないんだわ!

………多分だけど!

先輩→←純粋



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作者名:ペン太郎 | 作成日時:2023年2月11日 0時

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