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煉獄さんの訃報があってから、師範の過保護は加速した。と思う。
単独任務が増えたわたしがかすり傷1つ作ると、すぐしのぶさんに見てもらうよう言ってくる。自分は行かないくせにね。


「全然痛くないんですよほんとにー!」

「不死川さんも心配してるんですよ」


大事にされてますね、としのぶさんは笑う。
炭治郎たちも蝶屋敷にいると教えてもらったので、帰る前に病室に顔を出した。


「よっ!」

「A!」「Aちゃああん!」

「やっと来たな子分!」


相変わらずうるさい3人に思わず頬が緩む。
最近は単独任務多くて嫌になっちゃうよー、なんて話しながらふとベッドの脇に目をとめた。


「それ、煉獄さんの、」

「ああ!千寿郎くんに持ってて欲しいと言われたんだ」


そう言って炭治郎は、煉獄さんの使っていた日輪刀の鍔を見せてくれた。


「煉獄さん、汽車の中でAの話をしてたよ」

「えーなになに悪口?」


いや、と炭治郎たちは一瞬下を向いてから話してくれた。



「Aは、まだ決して強くはないけど、根性があって稽古も食らいついてくる。強くなるための努力がいくらでもできる子だって」

「Aちゃんの、その姿勢に煉獄さんも何度も励まされてきたんだって」

「だからAと稽古すれば絶対強くなれるって言ってたぞ!俺と稽古しろ!」



はは、なんだそれって言いたいのに声が出ない。


「どうしたお前どっか痛いんか!」


ぼろぼろと大粒の涙が止まらないわたしを3人が心配そうに見つめる。



「大丈夫だよ伊之助、どこも痛くないよ


絶対、絶対強くなろうね」





あの人がいなくなって悲しいのは、寂しいのは、わたしだけじゃない。


それにあの人は、こんなにもわたしのことを思ってくれていた。


この世界にはいなくても、会えなくても、みんなの心に煉獄さんの炎が燃え続けてる。


1人じゃないことは、幸せだね。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 継子 , 不死川実弥   
作品ジャンル:アニメ
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緋月。緋月の館(プロフ) - ちょっと… リビングで見てて… 可愛いおはぎちゃんで… 噴いてしまったじゃないか…w ウヒャハウヒヒヒイヒヒヒャヒャヒャッツ (2020年7月12日 14時) (レス) id: e8a2d305fe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 善子ちゃんさん» 不死川さんが女の子口説くとき言いそうランキングの18位です(?) (2020年7月12日 9時) (レス) id: 99f6d7a18f (このIDを非表示/違反報告)
善子ちゃん - 可愛いおはぎちゃん????(www) (2020年7月12日 6時) (レス) id: 256e4b6095 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴの | 作成日時:2020年7月8日 22時

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