【声優】やたらと隣人が詰めてくる。【遊佐浩二】 (ページ38)

今日:20 hit、昨日:11 hit、合計:17,972 hit

#36.急ぎの掃除と隣人来訪ページ38

「はいこれ荷物。」

『すみません遊佐さん。車から持ってもらっちゃって、』

「逆にあんだけ買って1人で持ちきれるわけないでしょ〜。大丈夫だから、その分僕に美味しいごはんご馳走してね〜笑」

『余計なハードルを上げた気がする…汗』

買った荷物を車から部屋の前まで持ってもらい、運んでもらった荷物を受け取る。

なんだか既視感ある光景と会話だが気にしないでおこう。

「じゃあまた後でね」

自宅のドアを開けて手を振る遊佐さんにまた後で。と小さくお辞儀をし部屋に入った。

一緒に食べる前に一旦お互いに準備してこようということになり、時間を置いてから私の部屋へやってくる事になった。

買った荷物を持って冷蔵庫にぱぱっと物をしまった後、部屋全体を見回す。

机に散乱した空き缶やくしゃっとしたクッションがソファーの近くに転がっているリビングを見回して静かにため息をついた。

『さて、と...短時間でこの汚部屋をどうするか...。』

って冷静に言ってる場合か！！汗

『やばい早く時間までに片付けないとやばい！！！遊佐さん来るってぇ！！』

やばいやばいと言いながら掃除機やキッチンからゴミ袋を引っ張り出し、急いで片付けを開始した。

あれやこれやとバタバタし急いで掃除を終わらせ、軽くシャワーを浴びて約束の時間。部屋にインターホンが鳴った。

はーい。と声をあげ玄関に向かい、念の為ドアスコープから外を確認すると遊佐さんが立っていた。

鍵を開けてガチャリとドアを開くと、私を見た途端笑みを作り、にこりとしながら落ち着いた雰囲気を漂わせた。

『遊佐さんいらっしゃい、です...。

どうぞ』

「ありがとうAちゃん。お邪魔するね」

ドアを開けている私の横を横切り玄関へ入る。

靴を丁寧に揃えて来客用に用意しといたスリッパを差し出す。

「時間よりちょっと前に来ちゃったけど、大丈夫だった？」

『そんなこと気にしなくていいのに...大丈夫ですよ。』

そんな会話をしながらリビングへ案内し、適当にくつろいでてくださいと遊佐さんをほっぽる。

そんな中、なんだか部屋に来てからそわそわとリビングや周りの部屋全体を見回す遊佐さんに声をかけた。

『...なんですか遊佐さん、人の部屋じろじろ見て。それになんだか落ち着きないですよ？』

「えっ？あぁっ、ごめんごめん。笑

改めて考えてみたら、女の子の部屋にお邪魔するの凄い緊張するなって思って」

苦笑いをしてそわそわした様子でこちらを伺う遊佐さんに私は驚いて少し固まった。