#29.はあ！？ ページ31
『.........はあ！？』
いや、いやいやいや。
何言ってんだ突然この人は。
突拍子もないLINEにまた携帯とにらめっこをする。
亜宮えっと...それは、どういう?
遊佐言葉の通りだよ?
Aちゃんの手料理食べてみたいなって
亜宮いやいやいやそうではなくてですね!?
ちょっと待てちょっと待て展開が変わりすぎてついていけない！！！
文面を見てて感じる。絶対に楽しんでるこの人...！！
遊佐えぇ〜だってAちゃんの手料理だよ?
Aちゃんが作ったものなら食べてみたいなって思うでしょ〜
亜宮なにを言ってるのかさっぱり分からないんですけど...!!
話が訳わからん方向に行くのを察した私はその場の勢いで遊佐さんに通話をかけることにした。
通話ボタンをタップしてかけるとワンコール程で通話が繋がり、いつものまったりした何考えてるのか分からない声が耳元に響く。
《もしもし、Aちゃん？
どうしたの急に通話なんて〜笑》
『遊佐さん！今のどういうことですか！』
焦った口調で私が電話口にまくし立てると、えー？と言いながら全く気にしてない様子の遊佐さんが口を開いた。
《僕おかしいこと言ったかな？》
『言いましたよ！！ええ！ついさっき！なうで！！』
《テンション高いなぁ〜〜笑》
こっちの気も知らないで電話越しに呑気に笑う遊佐さんにピキりそうになりながらも堪えて話を進める。
『あのですね遊佐さん、食べてみたいって言ってますけど大体私、人にご飯振る舞うどころかそんなこと一度もしたことないんですよ？』
『それにその、そういうのってもっと違う人達がやることって言いますか、なんと言いますか......
上手く言えませんけど！冗談でしたらやめといた方が...』
《冗談じゃないよ。》
話していた途中で遮られた落ち着いた口調に私は自然と口を止めた。
《んー。なんて言えばAちゃんに伝わるかなぁ》
《...心配しなくても僕も同じだよ 自分から女の子にこんなこと言うの。
Aちゃんが初めてなんだ。》
《Aちゃんも惑ってると思うけど、誰かに向けてこんなこと言ってる自分に一番戸惑ってる。それに僕だって流石に言う人くらい選ぶよ。》
《だから言い方を変えてもう一度言うね？
Aちゃんの作ったご飯、Aちゃんと一緒に食べたいな？》
優しく並べられた言葉にどうしたらいいか分からずも、ショート寸前の頭はいつの間にか首を縦に降っていた。
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作成日時：2023年9月12日 21時
