【声優】やたらと隣人が詰めてくる。【遊佐浩二】 (ページ29)

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#27.もしも時の連絡先ページ29

まさかの遊佐さんからのLINEに返事を考えること数分後。

私は箸を止めてすっかり頭を悩ませていた…

『(どうしよう、どうすんのこれ)』

さっきまで空いていて辛かった空腹やら美味しく出来た肉じゃがやらのお弁当そっちのけで返事をひらすら考える。

唯一の長い昼休憩だというのに私は一体なにしてるんだろうかと一瞬冷静になりつつも、今も次々とLINEを送ってくる送り主を横目にため息をついてからメッセージを打ち込んだ。

亜宮こんにちは遊佐さん。
連絡が遅くなってしまってすみません

亜宮なにかあったんですか?

頭を捻りに捻った挙句、これしか思いつかなかったシンプルすぎる返事を打ち込み送信する。

送ってすぐに秒で既読がつき、驚きのあまり心の声が口から漏れる。

『はやっ』

遊佐いや、今Aちゃんなにしてるのかなって少し気になって

遊佐連絡してみました〜笑

文面から分かるニヤけ面に冷たい眼差しを送りながらこちらも返事を送る。

亜宮もしもの為の連絡先、じゃなかったんですか?

遊佐うん。だからそのもしもってやつが今だよ?

亜宮無理ありませんかその言い訳...

遊佐細かいことは気にしないの〜

LINEでも相変わらずなこの人に呆れていると、シュポっとまた新しいメッセージが届いた。

遊佐ところで今はお昼休憩中?

亜宮はいご飯食べてました。

遊佐そっかー、何食べてたの?

『(なんだろう。この人にあれやこれや聞かれてると面接官の人と話してるような気持ちになるのは何故なんだろう…)』((

お昼ご飯を膝においてたまご焼きをつまみながらメッセージを返す。

亜宮お弁当です。自分で作った

遊佐ふーん?...Aちゃんが作ったの?

亜宮?はい。そうです。

なんだ…？と思いながらメッセージとにらめっこしていると、少ししてから遊佐さんからまたLINEが届いた。

遊佐見てみたいなぁ〜〜?Aちゃんのお弁当〜?

『.........。』

なんだかまためんどくさいことになりそうだ。