【声優】やたらと隣人が詰めてくる。【遊佐浩二】 (ページ17)

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#16.遊佐さんの地雷スイッチ！ぽちっ(死) ページ17

さて、非常にまずい状況です。

こうなった時の遊佐さんはほんとに怖く、正直に白状するまで話が終わらない。

言い訳しようものなら最後になにが待っているか分からないという出方によってはこちらの死が確定するデスルーレット式遊佐浩二(?)。

このように地雷スイッチを見事踏み抜くと、今の私のようにばちぼこに圧をかけられるという仕組みだ。

みんなもやってみてねっ(死)

がしかし…今までにこういう風に注意？されることは何度かあったものの、今日の場合は色々まずい…

言い訳など少しでもしたら最後になにが待っていても不思議じゃないので、臆病でビビりな私はこうなった時は大体正直に言って謝る。

『えっと、遊佐さんごめんなさい。
…ちょっと明日の仕事のこと考えてて上の空でした

すみません…』

「なにか考えてる顔してたからなんとなく分かってたよ」

そっか、と息をついてさっきまでのオレオレ遊佐をしまう遊佐さん。

こうやって遊佐さんは私が話を聞いてなかったことを承知の上で今みたいに聞いてくる。

この人の目や視線からは、見透かすだけでなく、なんとなくどこか逃がさないというオーラも感じる時がある。

咄嗟についた今みたいな嘘も本当は全部知ってる上で会話してるんじゃないかと思うくらいに。

この複雑な気持ちは言葉で表すのは少し難しいだろう…、

息をついた後、遊佐さんは少し不安の混じった様子で私に目を向けた。

「僕が言いたかったことは、今みたいな帰り道のことだよ」

『？帰り道？』

「最近は僕が駅まで迎えに行って一緒に帰ってるよね？」

『ぁ…はい。そうですね』

そう。お気づきかもしれないが、最近は何故かこの人と一緒に家まで帰ることが多い。

しかもこの話の冒頭みたいに私が大体仕事から帰る時間、人がそれなりに混みやすい駅前ではなく、私が必ず通る道にかっこつけてわざわざ帰りを待っているのだ。

そして稀だが車をまわして待ち伏せしている時もある。

改めて説明するとストーカーみたいだなこの人…((

「僕と一緒に帰る前…、どうやって帰ってた？」

『えっ？普通に1人で帰ってましたけど…』

聞かれたその受け答えに、私はなんとなく遊佐さんが何を言いたいのか察しがついた。

『……この時間と帰りのことですか？大丈夫ですよそのことなら。残業して帰ってたら今以上の時間に最寄りに着いて帰るなんて普通でしたし。

そんなに心配しなくたって今一緒に帰ってるじゃないですか。
それになんの問題が…』

「違うんだ」

遊佐さんは静かに私の言葉を遮った。