【声優】やたらと隣人が詰めてくる。【遊佐浩二】 (ページ11)

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#10.出会って早々やらかした。。ページ11

☆～5秒で分かる前回のあらすじっ～☆

わたし、あみや Aっ！きょうから念願のひとりぐらしをはじめたんだっ☆

へやのおとなりさんにあいさつしに行ったんだけど、目の前で尻もちをついてすっ転ぶという黒歴史をつくっちゃった！

おしまいっっ！！★★(色々と)

『ｳｯ…ｳｩｩ……泣』

『(しにたいいいぃぃぃぁぁぁぁ！！！！！！！！)』

うわぁもう最っっっ…………………悪！！！！！！！

まじでなにやってんのほんとなにやってんの！？！！？

あれからと言うもの、私はベッドに体を預け布団に埋まりそこから出れずにいた。

あんな初対面の人の前で墓場まで持っていかないといけないような黒歴史を錬成してしまったのだ。もう人間やめたい…

いやもはや辞めるしかない……それしかない…

そんな新たな黒歴史を作った一人暮らし初日。

私は静かに自分だけのある決めごとを作った。

あの日以来、私は外に出る前には必ずドアスコープを1度確認してから外出し、例のあの人に会わないようその場から逃げるように足早に出かけるようにしていた。

そんな警戒心増し増しの日々を過ごしていると、いずれかは何かが起きるのは自然であり不思議じゃなく…

ついに、その日は訪れる。

いつもより早く終わった仕事帰りに家へ帰ろうとしたある日の帰り道の出来事だった。

冷蔵庫の中に確かもう無かったであろう食べ物やお惣菜を思い出した私は、家からも今いるとこからも近いスーパーに寄り買い物を済ませ、買った荷物を持って家に帰ろうとした時だった。

「あ。」

『……えっ』

会計を済ませ帰ろうとした矢先、スーパーの入口で鉢合わせてしまったのだ。

あの人の姿形を視界に映した後の私の行動はあの場にいる誰よりも早かった。

『っはぁっ、っ…！は、はっ……はぁ…！』

スーパーで買った重たいはずの荷物を持ちながら、ひたすら目の前の坂道を真っ直ぐ走る。

こんな日に限っていつもより少し高いヒールを選んだ朝の自分を今更恨む。

背後から声が聞こえる気がするが、それを無視して全速力で走ろうとまた前へ踏み出そうとした。

がしかし、

一瞬冷静になった私は、自然と走っていた足を落として、気づいた頃にはその場でぼーっと立ち尽くしていた。

だんだんと背後から近づいて来る足音にワナワナ青ざめながらゆっくりと後ろを振り返る。

「っ…はぁっ、やっと追いついた…っ」

そこには、息を切らして苦しそうな顔をする1番会いたくない人物が立っていた。