隣はやっぱりアナタです。 * Ohmiya-SK * Part 2

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★ Ｎ side


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「ニノ…泣いてるの??」


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こんな情けない顔､大野さんには見られたくなかったのに…。


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でも…やっと会えたんだもん。

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大野さんに､すごくすごく会いたかったんだもん……。


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……アナタの手がね。おっきな手がね。

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さっきから､俺の背中を優しく優しくなでてくれるから。


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……アナタの優しい言葉がね。

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さっきから､俺の耳にずっと響いてるから。


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涙が､なおさら止まんなくなっちゃったよ……ばか。ばか。ばか。


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「……うるさい､おじさん」


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「はいはい。おいら､おじさんだもーん」


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「そういう意味じゃないってば…」


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「…んふふっ。帰ろ､ニノ。みんな…待っててくれてるんでしょ?? 」


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大野さんの優しい声が､やわらかい笑顔が､温かい体温が。


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気付かないほどにボロボロだった俺の心に染み込む。


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大野さんが､俺の体をそっと離した。

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そして俺の手を…ぎゅっと握った。


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普段､手を握ってくれるなんてやらない大野さん。

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いつもやることがもっとハイレベルですからね。


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大野さんが力強く握ってる俺の手に､ぽとりと雫が落ちてきた。


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あれ…もしかして､大野さんも泣いてんの…??


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大野さんの肩につかまって､立ちあがる。

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肩を組んで歩いてる2人の姿は､夕日の中に溶け込んでゆく。

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あったかいあったかい大野さんの体温が､首に当たってる腕から伝わってくる…。


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あ…やっぱり､コレだって思った。


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このフィット感というか…なんというか､全部…。


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触れてるだけで､落ち着くんだ。


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ゆったり歩いて俺んちに戻ると､翔ちゃんと潤くんと相葉くんはビックリを通り越したような

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もう何が起こったのか分からないような顔をした。


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…ちなみに俺は､3人のこの表情を初めてみた。


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10日ぶりの大野さんの姿をみてっていうのももちろんあるだろうけど、

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なにより､その大野さんに肩を抱かれながら俺がまた泣いているだもんね。



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でも､それからすぐ3人は俺らに駆け寄ってきて。

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俺と大野さんを囲むように､強く…強く抱きあった。


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本気で笑って､本気で泣いて､本気で悩んで。

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翔ちゃん､潤くん､相葉くん､俺……そして､大野さん。


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これが､俺の大好きな……"嵐"だ。


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