保健室の常連さん。【太宰治】

嵐 ページ27

治さんが帰ってしまった。




またしんと静まり返った部屋で、いつもより1人分多い食器を洗って、


少し寂しいけど、さっきあった出来事をひとつひとつ思い出しながらお風呂に入って、



明日は何を話そうと考えながら布団に入った。









翌朝。


いつも通り賑やかな教室で、
国木田先生の点呼を終えた後、



私達は一時間目から体育なので、体育館に向かった。






のの『今日はバスケだってー！やったね！』



「うん、やったね」





今日も彼女は元気だ。
そうだ、今日こそはちゃんと部活行かなきゃね。






一日頑張って勉強して、

時々保健室に行きたくなる、否、
ほとんどずっと行きたい気持ちを抑えて、



部活に向かった。






「先輩、先生、昨日は挨拶も出来ずに帰ってしまってすみませんでした…！」


ナオミ「いいのよ、具合悪かったんだもんね、大丈夫？」




先輩に言われて
体育館の外の蛇口付近でドリンクを作っていた時、




中也「おい、手前、大丈夫か？」




「ひっ！！！！」



中也「ひっ、じゃねーよ。昨日はすまなかったな。俺のせいで具合悪くしたんだろ。てか、彼氏いるんなら言えよな。関係ないけどよ。」



「大丈夫、ありがとう。中原くんのせいじゃないよ…彼氏は、実は昨日出来たから…」




中也「はっ！？どーゆーことだよ！？昨日今日でできたのか…？いつだよ…」




はっ。私ってば何言ってるんだ。

中原くんに告白された後はずっと保健室にいたじゃないか。先生が彼氏だって特定されたらどうするんだ。





中也「ま、それはいい。俺をそのうち好きになってくれりゃ、なんでもいいよ。てか俺のこといつまで中原くんって呼ぶんだよ。中也でいい」





そう言い残して、

彼は校庭に走っていった。





相変わらず、嵐みたいな人だ。

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