いずれ愛となる

展開は余りにも急なもので　４ ページ18

数分後・・・。

なんやかんやあり、試合も終盤。

通電もし終わり(４人通電)、３逃げ、もしくは４逃げ出来ればいいなというのが今の盤面だ。

祭司がラスチェ中、心眼探鉱傭兵が終点ゲート。

チェイス中の祭司も終点側にいて、４逃げが濃くなってきている。

あともう少しで４逃げ、だと思ったのだが・・・

『あぁ〜、惜しい！３逃げっすね・・・』

あともう少しでゲートにたどり着く、というところで祭司がダウンした。

傭兵はいるものの危機一髪は既になし、探鉱は９、３逃げが妥当だろう。

傭兵も出てしまったし、私たちも出た方がいいんだろうな・・・。

でもなぁー・・・

「動画化したいんですよねー・・・、なんとか見せ場を作りたい。」
『・・・と言いますと？』

アントニオはゲート前の椅子に祭司を座らせた。

きっとサバイバー側に６がもうない事、自分自身に引き留めるがある事を考慮し、またサバイバーをさっさとゲートから追い出す事を目的としているのであろう。

が、少々詰めが甘いと思う。

「にゅるいさん」
『なんでしょう？』
「自分さっきチェイスしてて気づいたんですけど・・・９無しで６振ってるんですよね。」
『・・・はい？』
「いやー、９振りだと思ってたんですけどねぇ・・・。少々賭けにはなりますけど、救助行ってもいいですか？」
『・・・えぇ？！』
「あっ、ちょっと時間ないんで行きますね。先に出てもらっていいですよ、後から行きます。」

にゅるいさんが混乱しているような声が聞こえるが、とりあえず椅子前に行く。

祭司が「ありがとう！」とチャットを打っているのが目の端に映るが、構わない。

私には絶対救助できるという自信がある、ミスはしない。

・・・確信はない()

弦が張られるのを避けつつ、椅子の真ん前まで来た。

後はケバブの誘発を・・・なかなか攻撃を振ってくれない。

当たり前っちゃ当たり前か・・・。

しょうがないのでアントニオの攻撃を振る方の腕を睨みつけながら、ロケットチェアーに触ってみる。

「ビュン」と振られた瞬間、すぐに横に退くと・・・。

「あぁ、出来た出来た。」
『えぇぇぇぇぇ？！』

無事ケバブを誘発、祭司も救助。

危機一髪もちゃーんと発動し、一直線にゲートに走る。

待ってくれていたらしい探鉱者と３人で脱出し、無事４逃げだ。

アントニオも細心の注意を払ってたんだろうけどなぁ、私の方が上手だったな(うるせぇ)。

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