いずれ愛となる

これが日常 ページ2

ある日の夜ランにて・・・(配信は無し)

「篠宮ー」
『ん？』
「サポート来て。」
『・・・なんでお前は心眼の癖にチェイスをしたがるんだ、この馬鹿ッ！！』
「ふはははｗ」

ヘッドホンから流れ出る相方の罵声に笑いながら、強ポジの最も強い板を倒す。

「チェイスの桐ケ谷がハンターを気絶させた」

『・・・は？』
「怪力振ってるからね、可哀想。」
『本当にお前、気持ち悪いんだけど。』
「そりゃどうも。」
『褒めてねぇよ』

怖いめうー。

『まあ、今から粘着行くから頑張って。』
「イケメン・・・、ﾄｩﾝｸ。」

ｺﾞｰﾝｺﾞｰﾝ

「あっ」
『テメェ・・・、ふざけるのは自由だけどダメージは受けるなつってんだろ！』
「あははははははｗ」

ブーン

「おぉ、通電した。」
『・・・救助２回挟んだとはいえ、右下心眼で５台分は見方としても笑えねぇわ。』

まあ・・・、私がうまいからね。

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『おつかれー！』
「おつかれっすー」
『今日も解読キャラ＆人格右下での気持ちの悪いチェイス良かったわ。』
「おー、そっちもかなり気色悪いロングタックルとケバブ誘発＆無傷救助乙。」
『あははｗ、あいよー！じゃあ、また明日！会社でね！！』
「はい、おやすみ。」
『ばいばーい！』

あいつ、ゲーム中とそれ以外で性格変わり過ぎで怖いんだけど()。

パソコンの電源を落としながら、今日のランクマでのプレイや穂香との会話の内容を振り返る。

・・・うん、特に目立ったミスはなかった。
特につまらない話もしなかったはずなので、明日の配信で視聴者の方たちを退屈にさせるようなことはないだろう。

はあぁ〜、・・・実況者してるわ(？)。

高校からの付き合いで、会社でも部署は違うが同僚として働く穂香と「チェイスの桐ケ谷」、「救助の篠崎」という名前で、相方としてゲーム実況を始めて早１年半。

始めたばかりの頃は１００行くか行かないかだった視聴数や配信に来てくれる方々の人数も、今では１０００以上が当たり前になった。

何か面白い企画を考案するわけでも、特別な事をするわけでも、流行りのゲームをするわけでもなく、ただ淡々と第五人格の実況動画を撮影し、チェイス動画やランクマ配信を上げるうちにいつのまにか名前が知れ渡り、今ではランダムマッチでもランクマでも声をかけられる。

ありがたい話だ。

「明日は配信しないとな・・・」と考えながらお風呂に入る準備をする。

明日もゲームのために働こう()。

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