11ページ B-2部屋 ページ11
昨日…？今日だっけ？夜遅い時間に首領から電話がかかってきた。
その時はセンラと合同任務で、すぐそばに前髪ちょんまげにしたセンラがいた。
「はい、志麻です」
「あ、志麻？明日任務ないよね？センラと使ってない部屋、あー、
「…わかりました」
「万が一、ホコリとかがあったら……どうなってるかわかってるよね？じゃあ」
といってぷつっと切れた。
「………」
「首領なんて？」
「B-2の部屋掃除しとけだってよ」
「B-2の部屋？俺たち志麻センが住んでた部屋やん。どうして急に？」
「知るか」
昔から首領のワガママというか発想は人一倍ヤバかった。
ニワトリが欲しいやら、イルカの模型がほしいとか。
でもちゃんとメリットはある。
ニワトリが鳴くのは、縄張りを主張し、侵入者に警告を発するためという。
裏庭にはあまり警備が施されない。
何故なら森林がいくつもいくつもあるからだ。
これは先代の首領が自然を大切にする主義からこうなった。
今の首領もそういう主義であるため、森林を伐採して警備を強化するにはどうしても気が引けるらしい。
だから、ニワトリを放し飼いにし、侵入者がきたら鳴いて知らせてくれるという。
あと毎日卵かけご飯食べたい、チキンが食べたいという点から。
イルカの模型はただ単に趣味とか。
まぁあの首領だ。なにかメリットがあるには間違いないだろう。
翌日。多分数年ぶりに開けた部屋。
思ってたとおりホコリを被っていた。
「この部屋掃除すんの、気がひけるなぁ…」
「ま、でも首領の命令やし、やんなきゃなぁ…」
汚すぎる部屋に、俺たちは途方に暮れた。
俺たちはバケツと雑巾、掃除機、クイックルワ○パーを持って大掃除に挑んだ。
・
肉体労働がえげつない。
「志麻くん……流石に死ぬわ…」
「お、俺も……」
ホコリ一つもないこの部屋。
めっちゃ頑張った。
はびこる悪の王、魔王ホコーリを打ち勝つために俺らは苦難を乗り越えレベルアップし、ついに魔王ホコーリを倒したのだ！
…つまんな。
さて、報告するか。
この時間、首領は給湯室に居ることが多いんだよな。
がちゃ、と扉を開け、深く敬礼する。
「首領、部屋の片付け終わりました」
広い給湯室には何かを囲む首領、うらさんに坂田。そして構成員だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 217人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさ@Bsc(プロフ) - 初めまして！面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年6月20日 23時) (
レス) id: b72b4d2a41 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 突然すいません！めっちゃ好きです！頑張ってください！！ (2021年3月17日 15時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
