T ページ17
「え!?距離を置きたいって言われたんですか?理由は?」
なんとかリビングに座らせ話を聞く。
人には(いい意味で)真剣にならない江口さんをこんなに困らせる存在だったとは…。
「聞けなかった…」
「アホだー、超アホだー」
「いや仕方ないじゃんそれは…だって未練がましくなりたく無いし…」
「未練どうたらよりまず付き合ってないじゃん!」
なかなかのパワープレイで切り込んでいくなこの天然。
「でもプライベートでも毎週会ってたし…」
「あれ?ラジオ一緒にやってませんでしたっけ?収録は?」
そうだよ、会う機会はありそうだけど。
「それを言われる前に年内の収録が終わった…賢章の言う通り、今俺らは共演してないし、実質もう会えるのって言えば24日の柿原さんのバースデーパーティ…」
「でもその次の日瀬戸口さんはワンマンライブだから、来るかも分からないと…。」
「いやセトちゃんはまじめだから顔は出しに来るとは思う。ただ喋れるかどうかは…」
あぁ…変に色々重なってもどかしい感じね。
学生の恋愛か。という言葉は飲み込んで
「ライブ行かないんですか?」
「行く。それは自分でチケット取った。」
「自分で!?貰わなかったの!?」
「先輩としてじゃなくて、いちファンとして成長を観に行きたいから…言われたけど断った…」
「リアコ勢か?本人とは喋れるリアコ勢か?」
てかさぁ、こんなに余裕がないとは俺も思わなくてさ
「めちゃめちゃ申し訳ないんだけど…江口さんすごい事言っていい?」
「何?」
「何だ…」
「あと5分でセトちゃんがここに来ます♡」
バターン!!!!(椅子ごと倒れる音)
「「Tィィイイィイイイイィィィィイィイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」
ど
ど
ど
「どうする!?隠しとく!?」
「花ちゃんソファまで運んで毛布かけよう!」
「いや流石にバレるんじゃない!?」
「くそ!長すぎて毛布が足りない!あ!玄関の靴も隠さないと!」
〜♪
「ヤベェ着いちゃったよ!!!!」
「もしもーし!」
「花ちゃんはどうして出てしまうんだーい!」
「うん、うん、着いた?オッケー開けるねー!」
「そしてどうして開けてしまうんだーい!」
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←観葉植物
230人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:oguro.san | 作成日時:2019年10月21日 20時