37 テヒョンside ページ37
「ごちそうさまー!美味しかったー!」
そう言いながらソファーの背もたれにぽふっともたれる。
まだデザートを食べているAをチラッと横目で見ると、さっきまで美味しそうに食べてたのになぜかぼーっとしていて、手が止まってる。
Aに近づいて顔を覗き込んでみたけどデザートを見つめてて、何か考え事をしてるみたいだった。
「...A?」
と声をかけると「わっ!」と顔が近くにあったからか、びっくりしている。
...ほーんと、Aって面白い。
「...今日どうしたの?また考え事?」
今日もだけど、確か前一緒にご飯食べた時もそうだったよね。
Aがぼーっとする事って俺はそんなに見たことがないから、めずらしいなって。
だって、いつもメンバーと話すときは一生懸命だし、ちゃんと話聞いてくれるし、本当真面目でしっかりした子だから。
...んーまぁ、会う回数も少ないから本当のAは知らないけど。
うちに来てる時のAはそうだから、普段もそうなんじゃないかなって。
「...んー。何も考えてないない。」
ないない、とかなんか変な返事をしながら残りのデザートを口に運んでる。
まぁ、俺がAの事に関して首を突っ込んでいいって訳じゃないし、深くは聞いちゃだめなんだろうけどさ。
...なーんか、むしゃくしゃするんだよね。
「...あのさ、Aって嘘下手くそだよね。」
「え?」
「ごまかせてると思ってる?笑」
「...いや、ごまかすって...」
「俺がAの事に首を突っ込むのは良くないと思うけど、わかりやすすぎて気になるんだけど。」
うん、本当Aは嘘が下手。すぐに顔に出るし。
正直者なんだから、ごまかしてもすぐわかるって。
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作者名:おぐり | 作成日時:2017年10月24日 13時