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ご飯を食べ終えたジョングクは「ごちそうさま」と言ってリビングのソファでスマホをいじり始めた。
今日は皆、仕事が休みらしくメンバーが各々自由にしてて、好きな時間にご飯を食べに来るみたいだから、温めて食べてもらえるようにメモに書いておくことにした。
「食べてないのはユンギオッパ、ジミン、テヒョンだけか。」
仲良くなったとき、ソクジンオッパから「一人で料理するのが大変だから、手伝ってほしい」と言われて、今日も呼ばれたから来た訳だけど。
ソクジンオッパから連絡がないと基本的にお裾分けの時にしかおじゃましない。
「お腹すいた〜。んあ、Aだ。来てたなら言ってよ!」
そう言って自分の部屋から出てきたのはさっきまで話題に出てたテヒョン。
寝てたのか、相変わらず気だるそう。
だけど低音の優しい声、カッコイイなっていつも思う。
「ソクジンオッパの手伝いしてたの。今は部屋でゆっくりしてもらってるけど。じゃ、私はもう帰るからご飯は温めて食べてね!」
と言うと
「えー。もう帰るの?」
そういいながら、少しがっかりしたような表情になる。
...いつもこんな感じだから勘違いされるんだろーね。
今まさに、この会話をジョングクが聞いてるだろうし。
「うん。もうする事ないしね。テヒョンも、ご飯食べたらゆっくりしなね〜」
そう言って玄関に行こうとするとグイッと手首を捕まれる。
いきなりの事で、思わず「わっ!」と声を出すと真面目な顔でじっと見てくるテヒョン。
私はテヒョンを見上げる形で「どうしたの?」と問いかけた。
少しの沈黙の後、パッと手を離したと思ったら「何でもない」と言って台所へ入っていった。
「?」
わけがわからない。そう思い、一応台所に行って「テヒョン?」と声をかけるとフイっとこっちを向いて「ん?」と返事をした。
「何かあったんじゃないの?」と聞くと私から目線をそらし「んー。特に。」と言うから「...そう?じゃ、帰るね」そう答えてリビングにいる ジョングクにも「それじゃーね。」と声をかけて今度こそ帰ろうとすると
「...ヌナ」
と、ジョングクがこっちにやってきた。
なんだろう?と思って目の前のジョングクを見上げて首をかしげると、整った顔を近づけてきて耳元で「ご飯、おいしかった」と囁いた。
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作者名:おぐり | 作成日時:2017年10月24日 13時