turning.6 廃部の話 ページ6
〜･〜･〜
翌日、昨日会った例の“彼”が雷門に転校してきた。
名前は“豪炎寺修也”。
やっぱり、あの特徴的な容姿からして
そうかもしれないとは思っていた。
これも“あの方”から情報を引き出して来たことで知ったことだ。
「(にしても、木戸川清修から、か……)」
実際、顔を合わせるのは気まずい。
それがあのエースストライカーの彼なのだから尚更。
「豪炎寺ッ!」
そう叫ぶのは、守くらいしか居ないだろう。
授業を終え、席を立とうとした私の傍らに立った守は
丁度隣の席に座っている彼に声を掛けていた。
「…………?」
「昨日、ちゃんと自己紹介してなかったからさ!
俺、円堂守! サッカー部のキャプテンやってるんだ」
一人で元気に喋りまくる彼。
「ポジションはキーパー。お前も入らないか?
木戸川清修って、サッカーの名門だもんな!」
あぁ、豪炎寺君 黙ってるよ。
「道理であのキック、凄いはずだぜ!
あ、ちなみに隣の席のコイツはAな!」
終いには私のことまで紹介してくれちゃって。
しかもかなり端的じゃないか、その辺りどうなんですかキャプテン。
──彼に視線をこちらへと向けられて、
私は苦笑いをしながら軽く会釈した。
対して、彼も同じように会釈すると守の方へと顔を向き直して言う。
「サッカーは……もう、やめたんだ」
「やめたって……どうして？」
「俺に構うな……」
守があれこれ聞いても、答える気はさらさら無いようだ。
その時、教室の扉の方からかすかに声が聞こえた。
見ると、そこには半田君の姿。
ジェスチャーで“守に用があるのだ”と彼が
伝えてきているのを見て、私はその人に声を掛ける。
「──守。あれって半田君じゃない? 呼んでるよ」
「あっ、おう! どうしたー?」
守が返せば、半田君は少し辺りを見渡してから
教室の中に入り、こちらまで歩み寄って口を開いた。
「冬海先生がお前を呼んでる。校長室に来い、ってさ……」
「校長室?」
「大事な話があるらしい……俺、嫌な予感するんだ。
例えば、廃部の話とかさ……」
「「は、廃部!?」」
私と守は同時に驚いていた。豪炎寺君は黙ったままだ。
だが視線だけはこちらに向けたのを感じた。
「私もそんな噂は聞いていたけど……」
「冗談じゃないぞ! 廃部に何かさせるもんか!」
傍に居た秋が不安気に言うのに、
守はすぐに駆け出して教室を出ていく。
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フェイル(プロフ) - ロンさん» はい、王牙本編は以上で終了です。後は番外編で無印補完という事になりますね! お知らせは、出来れば明日に書ければいいなとは思っています…… (2015年5月18日 20時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - とうとう、終わった・・・のか？ (2015年5月18日 20時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» あ、ごめんなさい! 実は劇場版の本編は45話までで終わりという事になっています。後に二話程のおまけをつけますが、それはオリジナルです。また、番外編の方でも王牙関連のお話を数話載せるつもりですから、全45話+αです。 (2015年5月14日 16時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あと8話！ファイトですよ！とうとう、試合終わってしまいましたね・・。あとは、何かあったっけ？オリジナルですか！？ちがったらごめんなさい！ (2015年5月13日 18時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» いいえ、とんでもありません……! その証拠に、この小説の容量が50話分だと考えて残り数話しかない状況を見れば、まず王牙と雷門イレブン達とのやりとりが少なくなっているだろうなと予測がつくと思います……。そう言っていただけてとても嬉しいです^^ (2015年5月10日 9時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2015年4月6日 0時
