turning.4 不良二人 ページ4
「じゃあ、また河川敷行くんだ。小学生のチーム相手で練習になってる?」
「あぁ……あいつ等、結構やるんだぜ! 木野も見ればわかるって! なっ!」
「うん、そうだね」
最初に少し落ち込み気味になったのが気になったものの
すぐに笑いながら守がふってきた話題に、
私も笑って頷き返した。
〜･〜･〜
「よし、次来い!」
夕焼け空とこの河川敷に響き渡るのは、
守と小学生のチームの子達の声。
「今度こそ俺が決めてやるー! 見ろ、俺の必殺シュート!」
と、ある時に一人の男の子が守に向かって
シュートを打とうとしたが……
「「うわッ!?」」
ミスで変な方向へ飛んで行ったボールは、
二人の男性の前を通り過ぎた。
私と守はハッとした表情を作る。しまった、不良か……?
「誰だ、こいつ蹴ったのー!」
男性達はこちらを見て怒鳴る。
それに守が進んで謝りにいった。
私はそれらの様子を黙って見守る。
「だっ、大丈夫ですか!? すいませんでした……あの、ボールを返し」
──そう言いかけた守の腹部に、
男性が容赦なくドスッと蹴りを入れる。
「うぐ……ッ!?」
「円堂君!?」
「ちょっと、何をするんですか!」
秋の叫び声を耳にしつつ
私は言いながら、彼の元に寄って行った。
「ボールって、これかぁ?」
蹴りを入れた男性でない、もう片方の背の高い不良が
地面に転がるサッカーボールに腰かけながら言う。
「うぐ……」
「キ……ま、守……！」
立ちあがろうとする彼に、“キミ”と
言いかけたが止め、名前を呼ぶ。
しかしさすがは不良、やること成すこと腹が立つ。
「あれ? 雷門中じゃねぇの。部員の全然いねぇ、弱小サッカー部ですよ」
言いながら蹴りを入れた方の不良が
守のユニフォームを引っ張った。
「くっだらねぇガキ相手に玉蹴りかぁ?」
そう言い捨て、不良の2人は笑う。
ついに相手に対してブチ切れた私は
あの時の口調になって、言い返す。
「ッいい加減にしろ!」
「アァン? よく見りゃ、嬢ちゃん可愛いじゃん」
「な……!?」
「安井さん、お手本、見せてやっちゃあどうです?」
「良いねェ。やってやろうじゃねぇの?」
そう言った後、そいつは立ち上がるとボールに唾をかけた。
「「「ッ!!」」」
私と守の眼の色が怒りに変わる。
「あーら、よっと!」
ボールは凄い勢いで弧を描いて……女の子にあたる!
反射的にボールを蹴り返そうと、女の子の前に立とうと走り出した。
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フェイル(プロフ) - ロンさん» はい、王牙本編は以上で終了です。後は番外編で無印補完という事になりますね! お知らせは、出来れば明日に書ければいいなとは思っています…… (2015年5月18日 20時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - とうとう、終わった・・・のか？ (2015年5月18日 20時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» あ、ごめんなさい! 実は劇場版の本編は45話までで終わりという事になっています。後に二話程のおまけをつけますが、それはオリジナルです。また、番外編の方でも王牙関連のお話を数話載せるつもりですから、全45話+αです。 (2015年5月14日 16時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あと8話！ファイトですよ！とうとう、試合終わってしまいましたね・・。あとは、何かあったっけ？オリジナルですか！？ちがったらごめんなさい！ (2015年5月13日 18時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» いいえ、とんでもありません……! その証拠に、この小説の容量が50話分だと考えて残り数話しかない状況を見れば、まず王牙と雷門イレブン達とのやりとりが少なくなっているだろうなと予測がつくと思います……。そう言っていただけてとても嬉しいです^^ (2015年5月10日 9時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2015年4月6日 0時
