turning.30 修正 ページ30
「え? あ、で……出てた、んじゃないですか?」
やはり、こちらから問いを投げかけると戸惑った返しをする彼。
苦し紛れの受け答えは、今となってはどうしても怪しく見える。
「…………」
「……でも、世宇子を倒したほどですから。
強敵であることに変わりはないですよ」
「それは……まあ、得点差を思えばわかるけど……」
どこか不自然な顔つきを見せる彼を見ながら、
内心困り果てて何となく頷き応える。
──しかし、よくよく見てみれば彼の視線は
こちらではなく……自分の背後へと向かっているように見えた。
そこで初めて、私は背後の“何か”の存在に気がつき。
「…………!!」
まさかここまで人の気配に気づけないとはと、
驚きつつ咄嗟に後ろを振り返ろうとした。
……だが、相手の姿を確認する前に──意識を失った。
〜･〜･〜
──目の前で、水色の髪を持つ雷門の選手が
崩れ落ちて行くのを確認し、慌ててその身体を支える。
「……はあ、危なかった……!!」
「……前々から思っていたが……
その誤魔化し用の下手さも円堂譲りなんだな」
これでは、相手に勘付かれてしまっても仕方がない。
そう言って“私”が笑うと、“彼”もまた苦笑いをし。
「すみません……」
「まあ、どうにかなったから良いだろう。
……しかし、自分自身を目の前にするのは妙な感じだな」
「ですね。でも、早めにやるべき事をやっちゃいましょう!」
“奴等”はいつでもこちらを監視している。
今となっては、随分と歪みを起こしてしまって居る
目の前の私に関して、恐らく相手は安心しきっているだろうと睨み
このタイミングで素早く対応することになったのだ。
「まず記憶の修正をしてから、病院だな」
「はい、お願いします」
しっかりと頷いた彼を見て、
すぐに“力”を使い過去の自身の記憶の修正を始めた。
「他の仲間たちは、まだ?」
「はい……。キラード博士に頼んでるんですけど、
まだまだ時間がかかるみたいで……」
「そうか……試合中に、間に合うと良いんだが」
記憶の修正を行いながら、
手を貸してくれるという仲間達に思いを寄せる。
そしてその脳裏に最後に浮かんだのは、
FF全国大会決勝を迎える雷門イレブン達の姿であった。
〜･〜･〜
turning.31 集結→←turning.29 王牙学園
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フェイル(プロフ) - ロンさん» はい、王牙本編は以上で終了です。後は番外編で無印補完という事になりますね! お知らせは、出来れば明日に書ければいいなとは思っています…… (2015年5月18日 20時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - とうとう、終わった・・・のか？ (2015年5月18日 20時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» あ、ごめんなさい! 実は劇場版の本編は45話までで終わりという事になっています。後に二話程のおまけをつけますが、それはオリジナルです。また、番外編の方でも王牙関連のお話を数話載せるつもりですから、全45話+αです。 (2015年5月14日 16時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あと8話！ファイトですよ！とうとう、試合終わってしまいましたね・・。あとは、何かあったっけ？オリジナルですか！？ちがったらごめんなさい！ (2015年5月13日 18時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» いいえ、とんでもありません……! その証拠に、この小説の容量が50話分だと考えて残り数話しかない状況を見れば、まず王牙と雷門イレブン達とのやりとりが少なくなっているだろうなと予測がつくと思います……。そう言っていただけてとても嬉しいです^^ (2015年5月10日 9時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2015年4月6日 0時
