turning.24 同じ強さ ページ24
今まで、雷門というチームを全くよく見てきていなかったのだろう。
初めてそうして、確かに心の中まで伝わって来る意思があった。
それは……
「(帝国と同じ……)」
あの弱小校が、決勝戦で帝国と渡り合えるまでになったのは
彼らと同じかそれ以上に、サッカーに情熱をかけてきたから。
「──皇帝ペンギン!!」
「「2号!!」」
守が出す必殺技、ゴッドハンドでさえも
止めるのに苦労する連携技が放たれる。
「──ゴッドハンドッ!!」
それは、皇帝ペンギン1号から掛かる負担を改良された技。
帝国を去り、帝国のために動いていた私を知った
彼らが、私のために完成させてくれたという。
「円堂っ!!」
やはり、それに押し込まれて行こうとしている守。
ハッとして彼の姿を見つめるが、
心が迷って身体を次の行動に映させてくれない。
「っ……(でも……!!)」
『正義感のために仲間を……大切なものを守り
それに寄り添う──それがお前じゃないのか』
彼の言葉が過った。
……それから何を思い立ったのか、よく覚えていない。
だが、私はいつの間にか自陣のゴール前まで戻って来ていた。
「──守!!」
「…………!」
驚いてこちらを見た守に、私は頷く。
それだけでなにをしようとしているのか
わかるのだから、不思議なものだ。
「行くぞ、Aッ!」
満面の笑顔で叫ぶ守に、私も小さく頷き返す。
そして、新たに強さを加えた必殺技を放った。
「ゴッド……!」
「ソードッ!!」
「な……ッ!?」
しかし、そんな事で終わる皇帝ペンギン2号ではない。
守が押されていた。そんな守の背を、今度は両手で支え。
「絶対に止めるから……!」
「ッ……おう!」
叫ぶようにして返事をすると、守は両手でゴッドハンド放ち。
──皇帝ペンギン2号を防いでいた。
「「「…………!!」」」
「「「A、円堂!!」」」
帝国イレブンは予想外なことに驚き、
雷門イレブンの全員が、名前を呼んだ。
「行くぞぉッ!」
シュートを止めて、笑みを浮かべた守の手から
ボールが大きく前線へと繋がれる。
それを、仲間達が意地でもゴール前まで繋げて行く姿。
「──ほらっ、Aも早く!」
「え……」
「行くんだよ、点を取りに! 仲間と一緒にさ!」
時間を許さない試合中で、満面の笑みで言い切られては
言い返す暇もなく、無理矢理に迷いを振り切って駆け上がった。
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フェイル(プロフ) - ロンさん» はい、王牙本編は以上で終了です。後は番外編で無印補完という事になりますね! お知らせは、出来れば明日に書ければいいなとは思っています…… (2015年5月18日 20時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - とうとう、終わった・・・のか？ (2015年5月18日 20時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» あ、ごめんなさい! 実は劇場版の本編は45話までで終わりという事になっています。後に二話程のおまけをつけますが、それはオリジナルです。また、番外編の方でも王牙関連のお話を数話載せるつもりですから、全45話+αです。 (2015年5月14日 16時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あと8話！ファイトですよ！とうとう、試合終わってしまいましたね・・。あとは、何かあったっけ？オリジナルですか！？ちがったらごめんなさい！ (2015年5月13日 18時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» いいえ、とんでもありません……! その証拠に、この小説の容量が50話分だと考えて残り数話しかない状況を見れば、まず王牙と雷門イレブン達とのやりとりが少なくなっているだろうなと予測がつくと思います……。そう言っていただけてとても嬉しいです^^ (2015年5月10日 9時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2015年4月6日 0時
