turning.14 私は無い ページ14
「よし、やってやるぜ!」
「は? ……本気?」
「ああ!」
思わず声を上げてしまったが、
守は迷うことなく頷き返して来た。
……とんでもない。本当にやる気なのだ、この男は。
「……じゃあ私は、1点決めれば文句なしだね。
止めるまで、待ってるから」
「おう!」
〜･〜･〜
──ホイッスルがグラウンドに響く。
帝国からのキックオフで、後半戦が開始された。
「行くぞ……デスゾーン、開始」
そう呟いた途端、相手が体勢を取り始める。
「そして奴を……引きずりだせ!!」
奴、っていうのは多分豪炎寺君のことだ。
鬼道がボールを高く蹴りあげれば、佐久間を中心とした3人が飛びあがる。
「「「デスゾーン!!」」」
「!、ぐっ……う、わぁっ!」
「続けろ! 奴をあぶり出すまで……!」
雷門は再び、帝国に叩かれる。18点目を決められ……。
だが、突っ立って何もしない私に、帝国は手を出さずにいる。
「出て来いよ……」
「…………」
やっぱり、
豪炎寺君は黙って見て居るだけだ。
「出て来い。さもなければ、あの最後の一人を……アイツを……!」
「叩きのめすっ!」
容赦ない攻撃が続いた。
「あいつ等……」
「ゴールを決める事が目的じゃない、円堂を潰す事が目的!?」
その時、
一つの影が帝国側の攻撃を遮った。
「「!?」」
「……早くしてよ」
守と鬼道が驚く。
ボールを軽々と止め、帝国に返した。
「もう、待ちくたびれたんだ」
鬼道は途端に、小さく顔をゆがめた。
「止めるって言ったよね。私、結構短気なんだ」
そう言った後、グラウンドの中央に向かって歩いた。
その際、鬼道とすれ違う。
帝国はまだ攻撃を続けようとしている。
「……待て」
鬼道に呼びとめられて、私の足は止まった。
「お前と……話したいことがある」
「…………私は無い」
「A」
歩き出そうとしたが、再びその足を止められる。
──腕を掴まれたのだ。
「……試合を終えた後でね」
「……ああ」
仕方なく言葉を返せば、あっさりと腕は離された。
〜･〜･〜
「Aが、待ってる……絶対、このゴールは守って見せる……!」
「……ッフ、一度として守れてはいないが……?」
声をふりしぼって言う守に、
鬼道が言い返しながらボールを空高く蹴り上げた。
それを寺門が打つ。
「このシュート、決めさせるもんか!」
そして止めようとしてボールに力強く手をあてた時。
手の辺りが眩く光を放った。
turning.15 居ない筈の妹→←turning.13 必殺技
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フェイル(プロフ) - ロンさん» はい、王牙本編は以上で終了です。後は番外編で無印補完という事になりますね! お知らせは、出来れば明日に書ければいいなとは思っています…… (2015年5月18日 20時) (
レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - とうとう、終わった・・・のか？ (2015年5月18日 20時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» あ、ごめんなさい! 実は劇場版の本編は45話までで終わりという事になっています。後に二話程のおまけをつけますが、それはオリジナルです。また、番外編の方でも王牙関連のお話を数話載せるつもりですから、全45話+αです。 (2015年5月14日 16時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あと8話！ファイトですよ！とうとう、試合終わってしまいましたね・・。あとは、何かあったっけ？オリジナルですか！？ちがったらごめんなさい！ (2015年5月13日 18時) (レス) id: 59aa0972bb (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ロンさん» いいえ、とんでもありません……! その証拠に、この小説の容量が50話分だと考えて残り数話しかない状況を見れば、まず王牙と雷門イレブン達とのやりとりが少なくなっているだろうなと予測がつくと思います……。そう言っていただけてとても嬉しいです^^ (2015年5月10日 9時) (レス) id: 94a6daec65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2015年4月6日 0時
