やそじ ページ34
『最初に見た時、さぁ…
この世にこんなに綺麗な人がいるのかって…おど、ろいた。』
嗚呼、呂律が回らなくなる。
伊「大袈裟だ。俺は…」
もうちょっとだけ話させてよ。
『目の色、きれいで、さ。』
あの沢山いた人間の中で一番。
誰もが蛇鬼を恐れ、崇拝し、従い、嘆き、殺された。
でも、貴方は。
『貴方は、貴方だけは屈しなかった。
蛇鬼やお姉ちゃん達の所業を怒って恥じて逆らったの…
殺されるくらいなら自分が死んでやるって顔してた。』
伊「…そう、思ってたよ。」
微かな視界で、小芭内は罰が悪そうにしていたのがわかった。
『あは、やっぱり…そお、だったんだぁ…』
伊「でも、お前だけが俺の心配をしてくれた。」
だって、
『…あんな顔してるから。あんな、目をしてたから。
＿＿ボロボロなのに、真っ直ぐだった。
小芭内だけ、だったよ。』
だから、私は…
『小芭内に死んでほしくなくて、さぁ…
ご飯食べてもらおうと必死だったんだよ…でも無視された。』
結構悲しかった。
伊「悪い。…あの中の誰とも口を聞くつもりはなかったんだ。
でも、Aが腹を鳴らすから。」
…どうにも放っておけなくなってしまってね。
『ほらね、やっぱり優しい。』
そんなこと、ないよって呟く小芭内はやっぱり、すっごく、とっても……優しい。
伊「箸を隠した時、Aが俺を…守ってくれたんだ。
俺はあの時初めて…生きようって思った。
Aが俺を、生かしたんだ。
だから…ｯ」
もう見えないけど、頬に水滴が落ちてくる。
泣いてるの？
泣かせちゃった？
でも、泣き止ませるのは難しいかな。
『…ｯ、』
だから、せめてもの力を振り絞って、
少し、小芭内が握ってくれている手を握り返した。
『あれ、もっと泣いちゃｯた、？』
伊「俺がｯ、あの時Aを守るって＿＿誓ったのに。」
ふと、あの時の記憶が蘇る。
今よりも、ずっと幼い小芭内と私。
でも、でもね。
貴方が私の兄になったあの日。
『私も、誓ったの。
＿＿＿＿必ず貴方を幸せにするって。』
伊「A…？」
ぼんやりしてた意識を叩き起こす。
頑張って落ちかけた瞼を開けて、小芭内の目を見る。
もう生まれだとか、罪人だとか、来世だとか、血とか
どうでもいい。
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見知らぬ猫 - 自分的には�，�いいです。 (2023年3月21日 12時) (
レス) @page40 id: 9c10c18c2c (このIDを非表示/違反報告)
御白灯花(プロフ) - �，�いいです (2023年2月13日 13時) (レス) @page40 id: 0bf28ac5be (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 受験合格ほんとにおめでとうございます！！！！私的には1か3ですかね、、、私は主様の作品ならなんでも好きなので何番でも嬉しいです(？) (2023年2月13日 13時) (レス) @page40 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - みおさん» きゃー、愛されちゃいました笑。応援ありがとうございます！あと正解を叩き出してくれて嬉しい限りです。読者様を泣かせることができて書いた甲斐がありました〜笑 (2023年2月13日 1時) (レス) @page39 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 受験頑張ってください！！夢主の伊黒さんへの恋心に気付いていたのは善逸ですかね…結構自信ないです笑改めて完結おめでとうございます！！！主様も作品も愛してます！！ (2023年1月2日 18時) (レス) @page38 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナデ | 作成日時：2020年5月2日 14時
