むそじ あまり ここのつ ページ23
屋敷に入るといい匂いがした。
Aが夕飯の支度でもしてくれているのだろうか…
いつもなら玄関先までAが出迎えに来るが料理をしていて気づかなかったのだろう＿＿
居間に足を踏み入れた伊黒小芭内は目眩がした。
伊「…何故、時透がいる。」
居間から見える奥の台所には可愛い可愛い妹とそれに引っ付く同僚の姿。
二人は伊黒小芭内の存在に気づかないようで、
楽しく料理を続行していた。
時「ねぇ…皮剥いてたら大根なくなっちゃった。」
『あ、ごめんね。途中で声かければよかったね。
剥くのは１、２周くらいでいいよ。』
時「Aって料理上手だね。」
仲睦まじく、料理をする男女。
それは夫婦のように見える。
伊「(…信用しない、信用しない。
俺は絶対に信用しないｯ…‼)」
半ば自分に言い聞かせていた。
此処でようやくAは立ちすくむ兄に気づいた。
『あ、お兄ちゃん！おかえりなさい！』
かわいい。
時「伊黒さん。」
帰れ。
伊「お前に
時「呼んでないんですが。」
理不尽である。
伊「…二人で料理していたのか。」
普段と雰囲気の違う兄に首を傾げながらも従順なAは笑顔で答えた。
『うん！無一郎くんの好物を！』
“無一郎くん”の“好物”を“二人っきり”の屋敷で“仲良く”作っていた。
、、、
生来、伊黒小芭内は我慢強い人物である。
過酷な環境や辛い鍛錬…鬼殺に生きる日々。
怒りの沸点は低いが、妹やお館様の前では(鬼関連以外で)手を出すことは少ない。
だが、今。
この瞬間、伊黒小芭内は隊律違反を犯すことを覚悟した。
今にも抜刀するその瞬間＿＿＿
『頑張ったからお兄ちゃんにも食べて欲しいな！
…味見、お願いしてもいい？』
それは、現代で言うなら【あーん】である。
伊「勿論だ。
まぁAの作るものは何であろうが美味いに決まっているが。」
蛇柱はあーんに屈した。
・
時透無一郎は眩しかった。
…羨ましく思った。
帰ってきたら「おかえり」と言ってもらえることを。
二人で料理をしたのも。
…兄さんとの思い出が蘇る。
だが、兄とAを重ねることは二人に失礼だ。
ただ…純粋にこの時間を楽しみたい。
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見知らぬ猫 - 自分的には�，�いいです。 (2023年3月21日 12時) (
レス) @page40 id: 9c10c18c2c (このIDを非表示/違反報告)
御白灯花(プロフ) - �，�いいです (2023年2月13日 13時) (レス) @page40 id: 0bf28ac5be (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 受験合格ほんとにおめでとうございます！！！！私的には1か3ですかね、、、私は主様の作品ならなんでも好きなので何番でも嬉しいです(？) (2023年2月13日 13時) (レス) @page40 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - みおさん» きゃー、愛されちゃいました笑。応援ありがとうございます！あと正解を叩き出してくれて嬉しい限りです。読者様を泣かせることができて書いた甲斐がありました〜笑 (2023年2月13日 1時) (レス) @page39 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 受験頑張ってください！！夢主の伊黒さんへの恋心に気付いていたのは善逸ですかね…結構自信ないです笑改めて完結おめでとうございます！！！主様も作品も愛してます！！ (2023年1月2日 18時) (レス) @page38 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナデ | 作成日時：2020年5月2日 14時
