アイドルの彼 ページ13
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「やーーー、それにしてもAがTREASURE好きだったなんて!」
『あにー、知り合いが行けないからってチケットくれたんだってば』
「ふーん?じゃあその知り合いに感謝するー!こんなにいい席生まれて初めてだし!」
『だね笑』
友達を誘って見に来たはいいものの、
ジフンがくれたチケットの席はセンターステージ付近の席。
席が良すぎるにも程がある。
周りの子たちと比べても絶対に浮いてるだろうし、
周りを少し見渡すと、自分の事じゃないのに胸がいっぱいになった。
彼らがファンから愛されていて、人気なのを会場を見れば直ぐにわかる。あんなに広かった会場の席が全て埋まり、青色の光に包まれている。
ジフンはどんな姿でステージに立つんだろう
「A!!はじまるよ!」
『、!うん!』
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_____。
唖然だった。
みんなのパフォーマンスは会場全体が1つになってるみたいで、迫力もなにもかもが凄かった
時間なんて忘れてしまうくらい、たのしくて
このまま時が止まってしまえばいいのにって思う
そして何より、
かっこよくて、心から笑うキラキラしたジフンを見て私は
涙が止まらなかった。
苦しんで苦しんで、青春全てを犠牲にしてここまで来た。
何度も諦めかけたし、何度も躓いて、何も上手くいかない日だってあった。何も知らなかったあの頃の私は、どんどん笑顔がなくなっていくジフンをみて、正直逃げ出して欲しかった。
でも、それでも、
ジフンは諦めなかった。
俺はここじゃなきゃだめなんだ。"____
ジフンが血が滲むような努力して、頑張り続けたから今のジフンが居る。
ファンを笑顔にして幸せにして、感謝される存在になって。どれだけあなたの存在がみんなにとって大きくなっているのか、
これがあなたが見たかった景色なんだね。
ジフン、頑張ってくれて本当にありがとう。
私の中にずっと居たあの頃のジフンを解放した気分だった。もう夢を追いかけるジフンはいないんだ。
君はもう、かっこいいアイドルになれたんだよ。そう言ってあげたい。
『、よかった、っ、。』
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作者名:しゃ | 作成日時:2024年3月26日 21時