剣技転換 ページ16
「その通り、私はその硬直を違うスキルで上書きして別のスキルを打ちました。トリプル・スラストが5連撃に見えたのもそれが原因です」
あっさりとカナデは答えたがこんな発想は誰も考え……いや、そもそも思いつかないだろう
スキルキャンセル。多分、その単語、やり方を知ったのはつい最近、きっと圏内事件の直後に俺が見せたものから盗んだのだろう。
あれはミスリード……騙し討ちの策として使ったがまさかたった一回見ただけでここまでに仕上げたのは驚きだ
なんせカナデは、あの時あの仮面に縛られ身体を動かせなかった。そう頭の中だけで彼女は完成させたのだ
「お前、そんなの使えるならもう……」
「……いいや。この技にもいくつか欠点があります」
俺の言いたいことを察したのか話の途中で皆まで言うなと言わんばかりに言葉を被せられる
「これは、先ほど確認しましたが、これはソードスキルを重ねて放つごとにスキル硬直時間が足されていきます。つまり全てのスキルを放ち終わったあと今までの分が一気にきます。そして２つのソードスキルを重ねるのが限界です。」
その言葉を聞いて俺は何故かホッとしていた。
一体今の話の中に胸を下ろす場面があっただろうか？いや、ないだろう
何故なのかはよくわからない……けど今はこの感情を追求するのは良くないと俺の勘が言っている気がした
「……だから、君が考えているようなことは出来ない」
「そうか……それは残念だ」
そう言ったものの実際はそんなこと、俺は思っていなかった。その時嫌でも理解してしまった。先ほどの感情を
きっとこれは嫉妬だ
俺は彼女を羨ましいと思ってしまったのだ
ユニークスキル持ちでさらに自分しか使えない独自のシステム外スキルまで作り出してしまう彼女のことを羨ましいと思ったのだ
俺は他と違ってエクストラスキルを持っていない。だからこそそこは実力で補わ無ければこの世界では置いていかれる
しかしどうだろう、エクストラスキル持ちがそのスキルを用いて新たな戦術を作ったとしたら……
その時点でもう俺とそいつらの差はもう埋まらない、なんせこっちは1個のスキルを使っているだけなのだからいずれ相手には読まれてしまう
何が公平だ、茅場晶彦に直接言ってやりたいものだ、「この世界は現実より悲惨だ」と
「……それで、カナデ。お前のその技はなんて名前なんだ？」
自分の感情を殺しながら話を進める
「んー、名付けるなら
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うんピー(プロフ) - 匿名希望の〇〇さん» めっちゃ返信遅れました！！文章は出来上がるのですが2048に添削する時に宙に匙が飛びます笑気長にお待ちくださいm(__)m (6月15日 13時) (
レス) id: e3d3ec66ff (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望の〇〇(プロフ) - 初コメント失礼します。久しぶりの更新とても楽しみにしていました。これからも無理せずご自分のペースで投稿頑張って下さい。 (2022年11月14日 22時) (レス) @page36 id: e2b4bbe71a (このIDを非表示/違反報告)
うんピー(プロフ) - しゃっぽさん» 返信遅れてすいません！！そう言っていただけると励みになります！！お互い頑張りましょう！d(^_^o) (2020年12月5日 23時) (レス) id: 9f05f7c923 (このIDを非表示/違反報告)
しゃっぽ(プロフ) - 原作とは違う視点からのお話で見応えがありとても面白いです！体調に気をつけて更新頑張ってください。 (2020年11月18日 22時) (レス) id: c0d288733a (このIDを非表示/違反報告)
衛宮 凛 - わああ！！ありがとうございます！これからも応援していきます！ (2020年9月20日 22時) (レス) id: f79c5a4222 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
