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『恐らくそうだろう。
横峯の案なら悪くない、やってみろ。
迷ってる時間はない』
藍沢先生の言葉に、皆が覚悟を決めた顔になった。
「……やるしかないか」
名取先生の言葉に、提案した横峯先生も頷く。
「冴島さん、7フレンチの大動脈遮断バルーン用意してください」
「そんな、僕らだけじゃ無理だ！」
叫んでしまった本心に、戻ってきた横峯先生も声をあげた。
「いま死ぬよりよくない!?
もう自分のせいで、誰かが死ぬのは嫌なんでしょ？」
「────っ」
頭を、鈍器で殴られたような衝撃があった。
────そうだ、僕は…。
何のために、いまここに立っているんだ。
「………分かった」
フェロー3人の処置が、ICUで始まった。
「……拍動が触れない…」
「血圧下がってます、このままだとアレストに…」
そのとき、名取先生が俺にやらせてくれと自ら動いた。
「カットダウンしてみる。
血管を露出させて、直接塞出する」
その言葉に、横峯先生は一度後ろに下がって彼と場所を変わった。
迷うことなくメスを入れ、血管を露出させていくその姿は、どこか香坂先生を彷彿させる。
「…よし、インクレートしてくれ」
「固定の準備する」
「10ccで入れてみる」
ゆっくりと手に力を込める。
それまで鳴り響いていたアラームが止まり、冴島さんが笑みを見せた。
「血圧、100まで上がりました」
それからすぐに、藍沢先生と白石先生が駆けつけた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(白石)
一度意識が戻ったというAは、またベッドの上で目を閉じていた。
それを複雑な思いで横目に見つつ、灰谷先生の元へ藍沢先生と駆け寄る。
「どんな状況？」
「レボアで遮断してから5分経過しています」
「ここで止血しよう」
彼の指示を受けて、また全員が慌ただしく準備を始めた。
「どこから出てる、脾臓を持ち上げてちゃんと見てみろ」
藍沢先生の言葉に、腹部に手を突っ込んでいた名取先生がさらに脾臓を持ち上げて確認した。
「出血は上方に限局しています」
「部分摘出でいく。
子どもだから脾臓は残せるだけ残せ。
白石、もう少し引いてくれ」
「分かった」
なんとか間に合った私達の処置で、川田くんは無事に死の淵から脱出することに成功した。
私は、いま手が空いたのでAのそばに来ている。
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リラン(プロフ) - 前にも読み終わったんですけど、また読みたくなって読んじゃいました笑ところどころ私の好きな小説と似たようなセリフでてきていて、感動っていうかすごく心に響くめんがありました！改めていい作品です！ (2022年7月22日 8時) (
レス) @page42 id: f068be0892 (このIDを非表示/違反報告)
クリスティ38(プロフ) - もはや、オリジナルすぎてコードブルー←ではないと思いますが。一個人の感想ですので……夢主以外にオリキャラだした時点で、オリジナル多すぎな時点でもう脱線というか、名前使った別物に感じました。私が、オリジナルやオリキャラ出すの認めてない人なので…… (2019年9月23日 18時) (レス) id: eb0de2c665 (このIDを非表示/違反報告)
Mitsuki - 最近更新されていないようですが、大丈夫ですか？更新されるのを楽しみにしています。 (2017年11月10日 15時) (レス) id: 45294f18cf (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネ - なんなんですか！明日学校なのに泣きすぎて目が腫れてしまうじゃないですか！と怒りたくなるくらい面白かったです。これも、何度目かのコメントですが、何回もコメントしたくなるほど面白いです！更新頑張ってくださいね。 (2017年9月19日 1時) (レス) id: c2c72ce877 (このIDを非表示/違反報告)
Kazsaaaan(プロフ) - 初めまして！ずっと1話から読ませていただいておりまして、今回８話のお話が涙なしでは読めなかったので気持ちを我慢できず感想を書きに来ました！もう！大好きです！過去のお話含め、切なさありキュンあり、ハラハラドキドキな毎話。更新楽しみにしています！ (2017年9月11日 23時) (レス) id: 5f115adcd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayanel
| 作成日時：2017年9月5日 0時
