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────灰谷先生？
耕作以外の全員の視線が、彼へと注がれた。
「貴女…灰谷先生ですね、フェローの」
「…はい」
「説明、していただけますか」
そもそもこの空気の中で、きっぱり答えられる勇気は、果たして彼にあるのだろうか。
自分のせいで、ヘリは落ちたと、言いきれるのだろうか。
「……あの…」
私の不安はやはり当たってしまって、灰谷先生は言いよどむ。
「…────私がご説明します」
「香坂先生」
車椅子の上で姿勢を正しながらそう答えると、委員会は待ってましたと言わんばかりに私に視線を向けた。
「────搭乗していた医師が、着陸を急ぐよう、機長に言いました」
その言葉に、委員会の3人は揃って顔を見合わせ、マニュアルの冊子をめくりながら私に厳しい視線を向けてくる。
「マニュアルによると…医師が運行に関して指示を出すことは禁止になっていますね」
「…はい」
「指導をちゃんとしてたんですか!?」
私は何も言い返すことなく、ただその目を見つめ返した。
沈黙は、肯定とも否定ともとれる。
「ドクターヘリは、命ある患者の元へ飛んでいく。
助けたいと焦りが出て当然です。
だが、焦りは事故を招きかねない。
だからこそ、機長は患者情報をあえて聞かないように消防からの無線を切り、規則でも！医師が運行に口出しすることを禁じています」
「…仰るとおりです」
感情が昂った相馬さんは、私の言葉など聞く耳持たずて灰谷先生に鋭い視線とともに言葉を吐き捨てた。
「なのにフェローが？
わざわざ機長を焦らせるようなことを言ったと。
そして、着陸に失敗したということですね」
あぁ、この空気は本当にいやだ。
何か問題ごとがあったら、誰かのせいにしないと気が済まないのか。
「………あ、あの…僕が」
こんなところで、灰谷先生の未来を潰してなるものか。
2日間、まともに動かせなかった身体をしてに力をこめて、私は車椅子から机を掴んで立ち上がった。
「あのとき、現場でのフェロー責任者は私です。
事故当時に私がともに乗っていながら、止めることができず、このような事態を招いてしまいました」
「フェローの教育の責任は、スタッフリーダーである私にも責任があります。
本当に…申し訳ありませんでした」
私の隣に座っていた恵ちゃんも立ち上がり、ともに頭を下げる。
下げた視界の両端で、無造作に括っていた髪の毛が1束、はらりとこぼれ落ちた。
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琴子(プロフ) - こちらの誤字。先日ボードにお願いした2のリクエスト訂正があります。樋山先生が藤川までとブチ切れる…の樋山。ではなく緋山です。返信不要。よろしくお願いします。また！ (2017年9月4日 16時) (
レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
kii - 白石先生のリクエスト叶えてくださりありがとうございました！本当に白石先生そのもので感動しました！ついに明日はコードブルー放送日ですね！緋山先生がどうなっちゃうのか…更新も楽しみにしています！頑張ってください！ (2017年9月3日 23時) (レス) id: 7fea498993 (このIDを非表示/違反報告)
ayanel(プロフ) - たむ。さん» 訂正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2017年9月3日 18時) (レス) id: 61d33ebdb1 (このIDを非表示/違反報告)
たむ。(プロフ) - 次回予告、「感動」ではなく「感度」になってます!!! (2017年9月3日 18時) (レス) id: 2fb288b2c4 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 藍沢先生誕生日話面白かったです！( ^ω^ )生誕祭ですね♪ 来年も、絶対香坂先生は隣にいますよ♪ (2017年9月3日 15時) (レス) id: eeb5e94ce7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayanel
| 作成日時：2017年8月29日 0時
