cool × cool【special】 ページ29
お待たせいたしました。
こちらはTwitterでお知らせしていました、フォロワー600人突破の記念小説になります。
※最近女優さんのお話を作っていないので、皆さまに下までスクロールをして名前を変更していただくのも面倒だろうなぁと思い、普通の名前変換で編集しています。
どうぞ本編で使用されているお名前などを入力してお楽しみください。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(白石)
救命には、似ているようでどこか違う2人の男女がいる。
スタッフステーションでキーボードを叩く彼女の雰囲気が、いつもより弱々しい。
普段からクールで感情の起伏があまりない彼女のこんな姿は滅多と見られないので、心の中では若干の喜びを感じながらも私は声をかけた。
「…藍沢先生と喧嘩したの?」
「違うよ」
「────香坂」
コンマ数秒できっぱりとこちらを向いて返した香坂Aは、そのまま視線を空中で止め、ぴしりと音を立てて硬直した。
彼女に声をかけたのは、タブレットを手にした藍沢先生。
「この大きさの腫瘍、どう見る?」
「…さぁ。
私より優秀な人に聞けばいいんじゃない?」
冷ややかな声音でそう返したAに、藍沢先生は一瞬驚いたように目を丸くしたが、それはすぐに軽く息をついて伏せられた。
「…俺はおまえに聞いてる」
「白石先生のほうが詳しいよ」
「A」
思わず、といった様子で藍沢先生が下の名前で彼女を呼ぶ。
Aはどちらかというと、自身の勘で動くタイプだ。
自分がこれまで積み上げてきた経験と症例を武器に、冷静に手を動かし続ける────私にとっては、羨ましいことこの上ないのに。
けれど本人は、今のように予測や進行を読み解くのはどちらかと言うと苦手分野らしい。
────そんなことないと思うんだけどなぁ。
一度息を吐いてスタッフステーションから出ていくAと、ICUを見に行っていた緋山先生がすれ違う。
彼女の様子から全てを悟ったらしい緋山先生が、呆れた眼差しを藍沢先生に向けた。
「あのね、あの子はあんたと違って、医療バカでも繊細なんだから、もっと丁寧に扱いなさいよ」
その言葉に藍沢先生はAが消えていった廊下の先を見ると、くしゃりと前髪をかきあげる。
────あぁ、悩んでるなぁ。
スタッフステーションを出ていく頼れる背中を見送って、私と緋山先生は顔を見合わせると静かに苦笑した。
1871人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mitsuki - いです!お忙しいことと思いますが、更新頑張ってください(^ ^) (2018年1月4日 18時) (レス) id: aed2f04add (このIDを非表示/違反報告)
Mitsuki - 明けましておめでとうございます!もうすっかり香坂先生ファンです笑リクエストで、 香坂先生の新年の目標が聞きた (2018年1月4日 18時) (レス) id: aed2f04add (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 名前変えさせていただきました。以前 仰られていたホンマでっかのやつ見てみたいです~(●^o^●)時系列とか、まぁ 気にしません! (2017年12月29日 22時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 更新ありがとうございますっ!!神ですね…((T_T)) (2017年12月26日 9時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 私のところにも香坂先生サンタが来て欲しいです・・・! 素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございました! ayanelさんのペースで、これからも更新頑張って下さい! (2017年12月26日 8時) (レス) id: d6d184a47b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ayanel | 作成日時:2017年8月18日 3時