鳥肌【コード・ブルー】 ページ2
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(山下)
彼女に初めて出会ったのは、コード・ブルーの撮影初日の現場だった。
薄茶の髪を揺らしながら堂々と自己紹介する様は、このドラマにかける思いの強さが伝わるものだったのを、いまでもよく覚えている。
貴「宮瀬Aです。
この中では最年少になりますが、皆さんの足を引っ張らないよう、全力を尽くして頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします」
アクションの合図がかかる。
廊下の向こうから姿を表したのは宮瀬さんではなく、宮瀬さんの姿をした香坂先生だった。
「────、っ」
ぞくりと、鳥肌が立つのが分かった。
それは、いまも昔も変わらない。
貴「宮瀬入ります」
「お。
A、またよろしく」
7年ぶりに現場に入った宮瀬さん…ではなく、いまはすっかり打ち解けてAと呼べるほどにまでなった。
貴「智くんお久しぶりやね〜、こちらこそ。
あっ、お姉ちゃんにえりかちゃ〜ん!」
またこのメンバーでドラマを作れるのがよほど嬉しいんだろうな、Aはその小柄な身体で新垣さんと戸田さんのところへ走っていく。
「A〜逃げ恥ぶり!」
Aと新垣さんは性格も似ていることから特に仲が良くて、A自身も新垣さんをお姉ちゃんと呼ぶ。
「ちょっと身長のびた?」
貴「残念でした、ヒール。
衣装着替えたらもう少し大きくなるよ」
戸田さんに苦い顔をしてははは、と笑う。
「宮瀬さん、メイクお願いします」
貴「あ、すぐ行きます。
んじゃまた後で」
そのままメイク室へ消えた彼女が現場へと戻ってくる。
オフホワイトのドレープシャツに、チャコールグレーのパンツ。
黒いパンプスを履き慣らし、薄茶の髪をなびかせて颯爽と歩いてくる姿を見ていると、小柄ながらにもモデルなのだと再確認させられた。
貴「ひぇ〜たっか…こんなん履いたの久々…」
「そんだけ歩けりゃ大丈夫」
俺の言葉に皆が笑う中、本人も安心したように笑って、初療室から離れた位置に移動する。
「そろそろ行こうか。
香坂先生スタンバイOK?」
貴「いつでもどうぞ」
「本番5秒前ー!
3.2.1.Action!」
軽快なヒールの音ともに、初療室の扉が開き。
するりと手袋をまとった細い手が、目の前に差し込まれる。
貴「────5センチと…深さはそこまで無いね」
────あぁ。
この声を、この雰囲気を、待っていた。
Battle!【VS嵐 2時間special】→←Wikipedia.
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Mitsuki - いです!お忙しいことと思いますが、更新頑張ってください(^ ^) (2018年1月4日 18時) (レス) id: aed2f04add (このIDを非表示/違反報告)
Mitsuki - 明けましておめでとうございます!もうすっかり香坂先生ファンです笑リクエストで、 香坂先生の新年の目標が聞きた (2018年1月4日 18時) (レス) id: aed2f04add (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 名前変えさせていただきました。以前 仰られていたホンマでっかのやつ見てみたいです~(●^o^●)時系列とか、まぁ 気にしません! (2017年12月29日 22時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 更新ありがとうございますっ!!神ですね…((T_T)) (2017年12月26日 9時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 私のところにも香坂先生サンタが来て欲しいです・・・! 素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございました! ayanelさんのペースで、これからも更新頑張って下さい! (2017年12月26日 8時) (レス) id: d6d184a47b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayanel | 作成日時:2017年8月18日 3時