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(白石)
Aがバー・めぐり愛に着いて、私と緋山先生の間で夢の世界へと旅立ったのは、つい先ほどのことだ。
緋山先生と恒夫の、
「で?あいつとはどうなの?ねぇ?」
と、
「ブス二人はダメだけど、Aなら特別よ〜♡」
に
「どうもないよ、恒夫はちょっと黙って」
と繰り返していたのは記憶に新しい。
冷えないように、肩から彼女が羽織ってきていたレザージャケットをかけてやる。
こんな幼い寝顔をしているのに、相棒という名の交通手段は重低音のエンジン音を響かせる黒光りのバイクだと言うのだから、ギャップがひどい。
ちなみに恒夫は、そのギャップに萌えるらしい。
……わからんでもない、この華奢な身体があのゴツいバイクを運転するのだと思うと。
とそこに、藍沢先生が姿を見せた。
「あっ耕作!A、愛しの耕作が来たわよ〜!!
んーっちゅ!」
「恒夫大声出さないでよ、起きるでしょ」
この際、ほっぺちゅーはあえてのスルーだ。
Aが見てなくて良かっ……
「………なにしてんの」
良くなかったあぁぁ!
そして、無理矢理起こされたせいでめちゃくちゃ機嫌悪い!声低すぎる!!
きっ、とAに睨まれた藍沢先生は、私たちに視線を移してから、無言で踵を返そうとする。
え、何それちょっと傷つく。
「ちょっとちょっと、人の顔みて帰るとか気分悪いよ」
「そうよそうよ!
ほらー、Aも笑いなさいよ、折角のプリティフェイスが台無しよ」
それを緋山先生と恒夫が引き止めて席に座らせる。
Aは眠気覚ましに、さっきまで飲んでいた蜂蜜酒────ミュート・ピュトニィではなく、水をひと口煽って、低く呟いた。
「やめてよ、そんな歳でもない」
「シャイだからね〜藍沢先生。
Aにだって、ぶっきらぼうな言い方しかできないんだよねぇ。
あ、あとおばあちゃんっ子だし!」
そう言って緋山先生と笑う。
「久々にブス二人揃ったと思ったらこれだもん、Aはご機嫌ナナメだし…ねぇ、ごめんねダーリン」
「恒夫、二人のことブスって言わないでって言ったでしょ、怒るよ」
藍沢先生はそれを聞き流して、1人でお酒を煽っている。
「あれ、これってさっきの……」
「あ、ほんとだ、さっきの子だ」
緋山先生が手に取った雑誌の表紙を飾っていたのは、先ほど藍沢先生とAに随分と懐いていた少女だった。
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彩架(プロフ) - 3話の「始め」ではなく「初め」ではないですか? (2018年10月13日 23時) (レス) id: d02e226a01 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 話に話を咲かせる、ではなく、話に花を咲かせる、ではありませんか? -14cm-です (2018年9月28日 21時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - すいません、先程の書き込み、訂正させてください。「ステンド」ではなく、「ステント」ではありませんか? (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - -18cm-の京先生の考えてること、何個目かはわかりませんが…、「それは」の後の「、」が「,」になってます (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - -18cm-の京先生が一番最初に考えてること、ステントグラフトになっています。ステンド、ではないです? (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayanel | 作成日時:2017年7月27日 12時