前回までのコード・ブルー ページ1
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地下鉄事故から季節はめぐり、藍沢のトロント行きが迫っていた。
事故により麻痺を抱えた右手の治療のために、フェロー時代の同僚である、
「こっちも任せて────誰も死なせないから」
彼女を待ち受けていたのは、末期のステルス性胃がんと余命から恋人を遠ざけていた女性、富澤未知と。
アルコール依存症をもつ女性────フライトナース･雪村双葉の実の母親だった。
「────それもひとつの生き方だ。
罪悪感を感じる必要はない」
「藍沢先生みたいに医学部出て医者になれるような家庭に生まれた人には絶対わかりません…！
私がどんな気持ちであの家を出て、看護師になったか！」
苦しいほどに切ない藍沢への思いと、11年前の両親の事故の記憶が、彼女を惑わせる。
恩師の顔と、いまは亡き母の面影が、ゆっくりとよみがえる。
忘れることのできない、あの事故とともに。
それは、彼女の中に打ち立てられた楔。
消えることのない罪の意識は、10年以上経ったいまもなお、止まることのない血を、涙とともに流し続ける。
“おかあ、さん…”
“黒田先生…っ、！”
悪夢は、決して終わってはいなかった────それはただの、始まりにすぎなかった。
“もし大切な人を失いかけたら…、また失ってしまったら。
自分はどうなるんだろう、って”
そんな中鳴り響いたホットラインが報せたのは、フェリーが海ほたるに衝突したという、大規模災害の始まりの合図だった────。
重症の富澤の治療のため、到着が遅れる白石の代わりに、現場の指揮官を引き受けた香坂。
藍沢･雪村とともに現場へ降り立った彼女が目にしたのは、日の傾いた空へと黒煙を上げる海ほたる。
一方京は、足を負傷しながらも患者の治療に当たっていた。
「…無事で、いて」
────いかないで。
それは11年前、届くことのことのなかったひとつの祈り。
それは11年前、救うことのできなかったふたつの命。
薄暗く狭い車の中、かつてないほど困難を極める処置がいま、幕を開ける。
それは────、神への挑戦。
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ひな - めっちゃ面白くて最高です！お忙しいと思いますが更新楽しみにしてます！ (2月8日 19時) (
レス) @page42 id: 7bff09c70b (このIDを非表示/違反報告)
murasaki(プロフ) - 初めまして！1番最初から一気に読みました！更新楽しみにしてます (11月30日 21時) (レス) @page42 id: e474591311 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - season1、3を一気に読み、劇場版もあっという間に読んでしまいました。とても感動しました！更新楽しみに待ってます！ (2021年9月7日 22時) (レス) id: 247691cc0f (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています。更新停止のままですが更新されるのでしょうか？ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - とても大好きな作品で、思わず一気読みしてしまいました！更新頑張ってください！応援しています！ (2021年8月2日 8時) (レス) id: 44a0b6bd0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayanel | 作成日時：2018年11月29日 23時
