壊れかけのスノードーム

☆笑顔の魔法にかけられて　tmr ページ26

『たふらさんそんらけれたりるんでふか？』
｢うん、まずは飲み込んでから話そうね｣


ふぁーい、なんて分かったのか分かってないのか全く分からない返事をする。いや待て、なんか凄いややこしいな？


『改めて、田村さんそれだけで足りるんですか？』
｢まあこの後もまだ取りに行くからね｣
『それにしても少なすぎません？』


そう、俺たちは今日ビュッフェスタイルのお店に足を運んでいる。まぁそれは俺が彼女との約束を守らなかった埋め合わせ、まあ言い方を変えればご機嫌取りなのだが。


『美味しそうなの沢山あってどれ食べるか迷っちゃいますね〜』

｢ちょっとずつ全部食べたらいいじゃん｣

『そんなことしてたら料理が逃げちゃいますから』


なんて至って真面目な顔で言ったAはまた料理を口に運び始めた。まぁこんなに楽しんでくれるのだったら連れてきたかいがあったというものだ。

なんて考えていたらAの顔をぼーっと眺めていたらしい。


『私の顔になにかついてます…？』


めちゃめちゃ食べてるから気が付かないうちにつけてたかも！？なんて1人で解決して慌てはじめる。いや、俺別に何も言ってないじゃん。

美味しそうに料理を頬張っている時の表情、こうやって慌ててる表情、そのコロコロ変わる表情は見ていて全く飽きないし可愛らしい。


『取れましたか？』

｢取れたも何も最初からついてなかったよ｣

『え、騙したんですか！？』


なんてリアクション王にも劣らないリアクションで返してくるA。まあそのリアクションのお陰で何を考えているかが手に取るように分かるのだけど。


｢まぁまぁ、そんな顔しないでよ。可愛いお顔が台無しになっちゃうよ？｣

『〜〜〜っ！こういう時だけ調子いいこと言いますよね！？』


なんて言ってるけどやっぱりこの表情も怒ってない。どちらかと言えば楽しそうな感じが隠しきれてないくらいだ。


｢まぁ可愛いのは本当だからね｣

『…もうっ！新しい料理取ってきます！！』


なんて言って照れ隠しかのように席を立つA。

うん、たまには本当のこと伝えるのもありだよね。本当のたまーーーーに、だけどね。





＊

めちゃめちゃお待たせ致しました…！

田村さん初めてだったので、リクエスト主様のご想像と違う部分も多いと思います。いくらでも書き直しなどしますのでお申し付けください！

リクエストありがとうございました！

真っ赤な耳にかかる黒髪と　ini→←糖度100パーセントな恋愛　fkr

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