続き ページ3
「いただきま〜す」
今まできょーさんの手料理を食べるという機会がなかったため、おいしいかどうかは食べてみないとわからない。きょーさんの料理の腕はどんなものか、お手並み拝見とさせていただこう。
「！」
「どうや？」
「んまい！！」
「せやろお？？」
美味い。普通に美味い。俺の前のドヤ顔、にっこにこのきょーさんに腹を立てることすら忘れて俺はただひたすらオムライスを食べる。美味い。
「そんな急いで食って喉詰まらせんようにな？」
「んん！」
「ｗ」
少し水を飲もうと思い、視線をオムライスから外すと、きょーさんが慈愛に満ちた目でこちらを見つめていた。おそらくずっと見られていたのだろう。きょーさんのオムライスには手がついていない。
「…何。」
「いや、美味しそうに食うらっだぁが愛おしいなあーって思ってな。」
「はぁｗ好きになっちゃった？ｗ」
「いやぁ？ｗもうずっと前から好きやで。お前も知っとるやろ？」
「…はぁぁ？？？も〜〜！！！お前ホントそういうとこだぞばどきょー…」
「何？ｗ」
「ずるいわ〜」
「何が？ｗ」
「もう知らな〜い」
「はぁぁ？？」
そうだ。この男はいきなりこういうことをぶっこんでくる。いつものテンションとのギャップがすごくて本当に心臓に悪いからやめてほしい。
スッと出してきて自分はそんなドキっとさせるような言葉を言った自覚が無くて、さも当たり前やろ？みたいな感じなのが本当にウザい。
「え〜？俺なんかあかんこと言った？なぁ〜」
ごちゃごちゃうるさいやつを無視して黙々とオムライスを口に運ぶ。美味い。
「ごちそうさまでした。」
オムライスを完食した俺は居間のソファに座り、一人でゲームを再開する。
と、きょーさんも食べ終わったらしく、後ろでごちそうさまと聞こえた後に食器と水の音が聞こえてくる。皿洗いをしてくれてるのだろう。少し申し訳なさを感じながらもゲームを続ける。
少しして、水の音が聞こえなくなったと思ったらきょーさんが俺の隣に腰掛ける。
「なあ、ほんまなんかしたかぁ？そんな怒って…更年期なんか？」
「…。」
話しかけられても沈黙を突き通す。きょーさんには自分の言動にもっと気を付けてもらわなければ。
「そんなに怒らんといて？機嫌直してぇや。」
そう言うと、きょーさんは俺の額に口をつける。
「な？」
「は、！？」
「許して？」
もう…本当に…この男は…
「だから!!!そういうとこだから!!!!」
きょーさんのギャップには当分悩まされることになりそうだ。
続く
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ゴメスの踊り - なんじゃもんじゃ卵さん» 嬉しくなるお言葉ありがとうございます。励みになります！ (2022年4月5日 1時) (
レス) id: 2be146272b (このIDを非表示/違反報告)
なんじゃもんじゃ卵 - 嫉妬に両片思いという大好きな性癖二つもぶっこんで下さりありがとうございます。これからもお体に気を付けつつ頑張ってください！ (2022年4月5日 0時) (レス) @page1 id: 158962ee3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴメスの踊り | 作成日時：2022年4月5日 0時
