鍵盤上の踊り場の上で (ページ12)

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翌日の音楽室ページ12

放課後の音楽室で、僕は昨日と同じようにピアノを弾いていた。
コンッ、コンッ
昨日と似たノック音が、音楽室に響く。なんとなくそれが誰のものなのか分かって、そっとドアを開けた。
やはり、その人物はドアの前にいた。
Aだ。
「今日も弾いていっていい？」
「いいよ」
「向こうの音楽室、吹部が使うんだって」
「きちんと理由もあるんだな」
Aがここに来てくれた。その事実が少し、嬉しかった。
昨日は教えられなかったことも、今日は教えよう。
そう自分を意気込ませて、太陽に照らされたピアノへと向かった。それはAも同じで、昨日と同じ位置に座ったと思えば、待ちきれないというように鍵盤に手を置いた。まるで、クリスマスプレゼントを開けようとする子供のように。

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