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眉間に皺を寄せたまま、大我さんが私を見上げる。
「苦しくてたまらないんです」
彼の手を強く握った。「お願いです。……私を救ってください」
この時の私は、明らかにおかしくなっていた。
体の奥から、この10年間、年齢不相応に押し殺してきた欲求が溢れ出してきている。
出張のあの夜から少しずつ零れ始めていたそれが今、堰を切ったようにどくどくと流れ落ちていた。
はしたないことくらい分かっている。
だけれど、身も心も、激しく大我さんに向かっていて。
止まらなくて。
この人によって目覚めさせられた熱を、この人に鎮めて欲しいと思ってしまった。
大我さんは瞬きすらもせず、私を見つめていた。
目の前で起こっている出来事が信じられないという表情だった。
沈黙の時間があまりに長くて、羞恥が戻りかけた頃。
大我さんの瞳の奥で、感情が動いた。
「……ほんとに、いいの？」
小さく頷く。
次に彼が見せた笑みが何を意味するのか、私には分からなかった。
今までよりもさらに艶美なその微笑に、ただ見惚れてしまう。
大我さんは私の頬を両手で包み込む。
触れるだけのキスを贈られた。
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爽 - 続編消えたと思って焦りましたw続き読んだらドキドキし過ぎて一瞬で持ってかれました。 (2021年7月26日 14時) (
レス) id: 69f8ee2e96 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - 爽さん» だいぶ大人なお話になってきましたが、今後ともよろしくお願いします！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
爽 - キャンディタフトとは違った少し大人なこの作品も好きだなって思いながら毎回楽しみなです。 (2021年7月14日 14時) (レス) id: 9c49d7f5d5 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - みなこさん» コメントありがとうございます。16章は２人の距離がすごく縮まっていくのでぜひ読んで頂きたいです！ (2021年7月3日 8時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 二人の距離がもどかしくてすごく続きが気になります笑 (2021年6月30日 0時) (レス) id: 58140af225 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真澄
| 作者ホームページ：https://twitter.com/masumi_chu
作成日時：2021年5月21日 14時
