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「……こっち、来て」
大我さんが私の腕を引っ張った。
ソファに座る彼の膝の上に、向かい合わせで跨る体勢。
そのわずかの時間だけ離れていたことさえも惜しいみたいに、彼は下から激しく唇を求めてくる。
こんな、品のない格好。
恥ずかしい。
せめて膝をなるべく閉じようと内腿に力を入れたら、そのせいで太腿同士がぴたりと密着し、体が余計に熱を帯びることになった。
私の腰を撫でていた右手が、前に回った。
そのままするすると、Tシャツの外側を上昇する。
その手が胸の膨らみに掛かった時、背中がぴくっと跳ねた。漏れ出そうになった声を必死に殺す。
あとは寝るだけだからと思って、貸してもらったオーバーサイズのTシャツの下には何も着けていなかった。
ダイレクトに伝わる掌の感触。
それは相手も同じのはずだ。
大我さんは包むように、やさしく胸に触れた。
その間もキスが止むことはない。
呼吸に限界が訪れるたび、唇を離して息を吸いまた押し当てる。
息継ぎを重ねる毎に、大胆になっていく大我さんの手の動き。
そして私の方も、腰のあたりを溶かされるような甘い感覚が強まってくる。
何度目かの息継ぎの後、彼が私をじっと見た。
胸に置いた手がすっと離される。
私は荒い呼吸を繰り返しながら待っていた。
大我さんの、次なる言葉を。
「……ごめん。やりすぎた」
それは、私の望んでいた言葉とは違っていて。
「ほんとごめん」
大我さんは腰を捻り、私の体から逃れようとする。「いくらリハビリって言っても、これは度を越えてるよな」
信じられなかった。
「続きは彼氏ができたらしてもらいなよ。……ねぇ、下りて」
顔を歪め、荒い息を吐きながら彼は言った。
内腿をぎゅっと押し付ける。
大我さんの顔を胸に掻き寄せた。
「……お願い、離して。このままだとまじでやばいから」
「いや、です」
恥ずかしくて仕方がなかった。
けれど、もう、どうしようもなくなってしまったから。
小さい声ではっきりと私は告げた。「……続き、してください」
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爽 - 続編消えたと思って焦りましたw続き読んだらドキドキし過ぎて一瞬で持ってかれました。 (2021年7月26日 14時) (
レス) id: 69f8ee2e96 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - 爽さん» だいぶ大人なお話になってきましたが、今後ともよろしくお願いします！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
爽 - キャンディタフトとは違った少し大人なこの作品も好きだなって思いながら毎回楽しみなです。 (2021年7月14日 14時) (レス) id: 9c49d7f5d5 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - みなこさん» コメントありがとうございます。16章は２人の距離がすごく縮まっていくのでぜひ読んで頂きたいです！ (2021年7月3日 8時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 二人の距離がもどかしくてすごく続きが気になります笑 (2021年6月30日 0時) (レス) id: 58140af225 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真澄
| 作者ホームページ：https://twitter.com/masumi_chu
作成日時：2021年5月21日 14時
