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「京本家の先代の外商担当から聞いた話なんですけど」
�盒兇気鵑�意味深に声を潜める。
「10年ほど前、お宅まで宝飾品を届けに行った時に、政樹さんと、それからそばに大我さんがいたことがあって」
そんでそんで？と廉先輩が茶々を入れる。
「その時に何気な〜く、政樹さんが大我さんに尋ねたらしいんです。あることを」
ほうほう？と先輩は私を見てにやけている。
「『そろそろ、こういう物をあげたい女の子の１人や２人いないのか？』って。そしたら大我さん、なんて答えたと思います？」
「……さぁ」
「高価な物を贈ると、女性に要らぬ勘違いをさせて可哀想だ。自分は、本気で結婚したいと思った相手にしかそうした物は贈らない、って。当時高校生ですよ？」
かっけー！と廉先輩は興奮した様子で手元のファイルを振り回している。
「本物の坊ちゃんは考え方が違うって、当時の外商部でも話題になったらしくて」
「……そうですか？」
私は眉をひそめた。「冷たいというか、ドライすぎますね」
え、と目の前の２人が怪訝な顔をする。
「……あれ以来、大我さんはどんな女性とお付き合いされても、レディースのブランド品をうちでお買い上げされたことはなかったんですよ？」
「そうなんですか」
「そうなんですか、って……。他に何か感想ないんですか？」
考えた末に絞り出した。「なんというか。意外とケチなんですね、あの人」
２人は盛大にずっこける。
「同情するわ、あの坊ちゃんに」廉先輩が私を睨んだ。
「だーかーらっ！ その大我さんがついに先日、初めて女性物を購入してくださったんです！ 苦節10年！」
「へぇ」
んもう！と叫んだ高橋さんが、私の左手首を指差した。「あなたにですよ！」
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爽 - 続編消えたと思って焦りましたw続き読んだらドキドキし過ぎて一瞬で持ってかれました。 (2021年7月26日 14時) (
レス) id: 69f8ee2e96 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - 爽さん» だいぶ大人なお話になってきましたが、今後ともよろしくお願いします！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
爽 - キャンディタフトとは違った少し大人なこの作品も好きだなって思いながら毎回楽しみなです。 (2021年7月14日 14時) (レス) id: 9c49d7f5d5 (このIDを非表示/違反報告)
真澄(プロフ) - みなこさん» コメントありがとうございます。16章は２人の距離がすごく縮まっていくのでぜひ読んで頂きたいです！ (2021年7月3日 8時) (レス) id: e861df9d71 (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 二人の距離がもどかしくてすごく続きが気になります笑 (2021年6月30日 0時) (レス) id: 58140af225 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真澄
| 作者ホームページ：https://twitter.com/masumi_chu
作成日時：2021年5月21日 14時
