花のような君に恋をした3

108話 ページ9

剛 side



頬が赤く染めきってしまう前に...。





光「っ...わ...」





薄い体を抱き上げたあと、自らソファに座る。


向き合うようにして座った体勢は 所謂 『恋人座り』だ。


光一はきっと知らないだろうが。





光「...お前が変なことするから 忘れてもうたやんけ」





剛「ん、ええよ」





背中を手繰り寄せれば、心臓の音が早いのがわかる。


ふっ...、、





剛「あったか...」





光「いつも突然...」





上の方で ぶつぶつ文句垂れる。


垂れながらも、離せ とは言わないあたり信用されているのだろう。


信用...、いや違うな。これは俺が思ってることで、光一は別の理由で言わないのだ。それはなにか分からないが。





光「ふぅ...体重かけまーす」





剛「どうぞ」





必然的に ソファの背もたれに身を預けることになった。


背中にあった腕を下に下ろして 腰に手を回す。


ほそ...、、えろ...、、





光「ン、」





ッ...？





光「ぁ.....変な声でた...」





どくどくと早くなる心臓の音。


この服の中からいい香りがする。





剛「もっと近づいて」





光「もう、無理」





剛「移動しような」





光「え？...わっ、ちょっ危なっ」





光一を抱えたまま、ベットに座る。


これなら 膝が痛くないだろう。





剛「これならええやんな？」





光「お前あほやろ」





剛「よいしょっと、」





尻を持ち上げて もっと隙間を埋める。


いっそ腹に乗ってくれてもいいくらいに近く。





光「や、無理。近いっ近いっ」





剛「...」





光「もう終わり、」





剛「光一」





ヤバい。





光「なに、.......っあっ」





剛「ここ、気持ちええやろ？」





骨盤と尻たぶの間、中殿筋を親指でぐりぐり押してやる。


ここが弱い人はかなりいるらしい。





剛「今日は車で座り疲れるからな」





光「うっ…あっ、…ァっ、」





あかん、えろいえろい。


マッサージから逃げようとしているのか、腹をぐいぐい押し付けてくる。





剛「ここもええらしいで」





光「ふっ...ゔぅ〜っ、ンンっい...っぁ」





剛「嫌やないやろ？気持ちよさそうやん」





光「剛ッ、やめっ」





丸く円を描くように。ゆっくり伸ばして、尻たぶの方へ。


数回繰り返したら 次はその下の方へ。


ぐりぐりと指を回すたびに 甘い声と震えが襲う。


それは俺にも有効なわけで。





剛「...」





有効なわけで...。

109話→←107話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す