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レモンより甘酸っぱいページ5

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思春期真っ只中、ふたりしてあんな場面に立ち会うなんて、思ってもみなかった。ましてや、好きだと確信していた先生に。
　

少しずつ慣れ始めたクラスに、新しく友達ができた。
　
　
A「やまだ」
涼介「なに」
A「好きなひとのキスシーンに遭遇したらどうする」
涼介「にげる」
A「ポケモンじゃないんだから」
涼介「でもにげるよ俺は」
A「女々し…」
涼介「なんなの、てか遭遇したの」
A「そうだから聞いてんじゃん？」
涼介「なんでも主語述語ちゃんとしな？？」
A「しんどい」
涼介「…ありおか？」
A「無」
涼介「無(む)…」
A「好きなのやめろってことなのかな…」
涼介「だれがそんなこと決めたの」
A「え？」
涼介「好きになっちゃいけないひとなんかいないでしょ」
A「え……やまいいこと言うじゃん…」
　
　
　
学校の勉強会の話を他の生徒が話しているのに、教室の隅っこで携帯ゲームをしながら恋バナしてるのはうちらぐらいじゃないかな。それでもいつも適当なこと言ってるくせにこういうときだけ心に沁みるようなこと言わないでほしい。
　
　

　
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勉強会といえどプチ修学旅行みたいでうきうきする。毎回赤点だけど。今回は、…川西先生も教えてくれるみたいだから。良いように見られたいから、席は前の方にでも座ろうかな。
　
　