年中無休のキューピッド / hika ページ34
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hikaru side.
A「光、ごめん」
光「ん? なにが、」
A「光のこと利用した。光の気持ち知ってて利用した」
帰り道、何に謝ってるのかと思えばまったくよくわからない。俺馬鹿なんだからもっとちゃんと説明してよ。でもそんなことより、
光「…おれ、その件についてはじめて聞かされたし、べつに利用とか、いいよ? してよ、いっぱい」
A「そんなこと、言っちゃだめだよ」
自分から言ったくせに次は逆に俺が怒られるの?(笑)
いいんだよ、もっともっと利用して、飽きるまで、せんせとAが付き合うまで、Aが幸せになれるまで俺のこと利用してくれたらいいんだよ。でも俺は生ごみじゃないからちゃんと燃えないゴミに分けてね。
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しーん…となっちゃった空気に、何か話さないと〜って話題探そうとまわりをきょろきょろしてみると、電柱に貼ってあるポスターが目に入った。
光「あっ、ねえねえ今年も夏祭りあるんだってさ!、これ、4人で行こうよ!」
A「夏祭り…、4人って言っても大貴は彼女いるからなぁ…3人だね」
光「あ、そうか。……ぁ〜、と、俺はふたりきりでもいいけど、」
A「やまが『なんで俺も誘ってくんなかったの!』ってうるさいよ(笑)」
光「そ、そっか。じゃあ、3人で行こうよ」
慌てちゃってだっせえな俺。となりで笑ってくれるだけでしあわせだって思ってたのに、だめだねぇ、今年もさびしくキューピッドだってさ。やまだがAのこと好きとか前から知ってるよ、だってずっと見てきたんだからAを見る目の色がちがうって見分けることくらい簡単でしょ。
(一歩間違えたらストーカー/hikaru)
彼の人生で生きたいなんて無謀なこと→←好きだけど噛み合わない / ken
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作者名:みずたき x他1人 | 作成日時:2018年11月10日 21時