何も知らないでいい / ken ページ11
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kenshiro side.
やけになって遊び果てていた自分が、恥ずかしくなるくらいまっすぐで、純粋で、真剣なまなざしが痛く思える告白やった。先生と生徒なんていう肩書きは置いといて、こんな純白な子の気持ちを俺なんかが受け止めてあげれる自信なんてない。
忘れかけていた元カノとの思い出よりも、遊びまくってることがこの子に知られているというだけで、大人として恥ずかしくなった。
汚い大人の世界に染まらないでほしくないと同時に、学校の先生としてちゃんとするべきだと分からされた。
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3日間の勉強会が終わって次の日、出勤してもいつも通りな生活に嫌気がさした、ただそれだけで癒しを求めていた。次の授業は3組での授業だと知ると、教室への足取りは心なしか軽いように思った。
眠たくなるこの時間、この授業があるのは確かにしんどいかもしれないけど、目をごしごししながら起きているあの子を見つけると嬉しくなる。好きな相手だからそんなに頑張れるとか…?いや、調子に乗った。流石に自惚れすぎている。
それでも、目が合うと「ん?」っていう顔で見つめてくるその仕草がとても愛しく思えるのはなぜか。そんなにすぐ好きになる性格じゃないのに。
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作者名:みずたき x他1人 | 作成日時:2018年11月10日 21時