百六十八振り ページ18
織田左文字は一振、焚き火の跡に残っていた
焼き芋を楽しんでいたほかの刀は既に解散している
後程、焚き火の灰を回収しに畑当番が来るだろう
灰は肥料にもなるから
それはさておき、織田左文字は畑当番では無い
ただ、ぼんやりと焚き火の跡を眺めていた
すると、唐突に灰の中に手を突っ込んだ
織田左文字は無表情のまま、ただひたすら灰の中にあるものを探そうとしている
しかし、灰の中には何もないのだ
「何してるんですか？」
織「！」
そんな様子を偶然見つけたのは鯰尾藤四郎であった
織田左文字は咄嗟に手を灰の中から抜いた
織田左文字の白い手は、黒く煤汚れていた
鯰「もー、せっかく綺麗なんだから、汚したらダメですよ！」
鯰尾藤四郎は持っていた手拭いで織田左文字の手を拭く
織「私は、……」
鯰「Aが何を思ってるのか分からないけど、過去なんかどうでもいいじゃないですか」
織「え……？」
鯰「僕は過去なんか振り返ってやりませんよ！
過去なんかより、
今が楽しければいいんです
兄弟がいて、いち兄がいて、弟たちがいて、主がいて、みんながいるこの本丸が大好きです
燃えて記憶が一部ないけど、そんな事はどうでもいいんです
これから、想い出をいっぱい作ればいいんですから」
そう語った鯰尾藤四郎は、輝く笑顔で笑った
織「鯰尾、は、強いですね
私は、そんなに強くはなれません」
鯰「無理に強くならなくてもいいんですよ
僕は僕、AはAなんですから
僕も、強い訳では無いですよ
強くなりたいと、願っているだけです」
織「そう、ですか……
鯰尾、ありがとうございました
出来れば、このことは内密にしていただけると助かります」
鯰「……わかりました」
織田左文字は一礼すると、その場を去った
ラッキーアイテム
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西 - この方角に福があるはずです
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小夜左文字
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藍染蒼湊(プロフ) - 時雨ルリさん» ありがとうございます！涙が出てきたなんて……嬉しいです！完全自己中小説にはなってしまっているんですが、楽しんで貰えると嬉しいです！折角なので、時雨ルリ様のお好きなキャラを登場させたいのですが、いかがでしょうか？ (2021年4月17日 18時) (
レス) id: c460835e66 (このIDを非表示/違反報告)
時雨ルリ(プロフ) - 気づいたら涙が出てた。。。素敵な作品に出会えて嬉しいです！更新頑張ってください。応援してますっ！ (2021年4月15日 0時) (レス) id: 22d6599733 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍染蒼湊 | 作成日時：2020年12月6日 14時
