血筋の呪い ページ12
橙side
橙「………ッ……あいってててて、」
目が覚めた。勢いよく身体を起こすと全身に痛みが走る
外の筈なのに布が掛かっていた
「お、おはよう。目え覚めたんやな」
橙「……誰や。」
「おっほほ、そんな睨まんでぇ。メンチめっちゃ圧あるやん」
よく見ると坊さんみたいな格好をしていて、網竹笠と杖を持ってるところから、旅して説法唱える仏教徒ってとこか
人の良さそうな、でもどこか胡散臭い笑みを浮かべて俺に竹筒の中の水を与える
「伺った時には随分凄惨な現場に転がっとったけど、やったんは兄ちゃんか?」
橙「ちゃうわ!!……でも、言ったところで信じんやろし」
「なぁんでなん?こんな也やから結構ぶっ飛んだ現象でも信じてるで?」
まぁ…確かに。話すだけ話して、御札とか進めてきたら睨んで帰らすか。
俺は今まであったことを全部そいつに話した。そいつは途中で相槌をうったり、腕を組んで考える素振りをしたりして思った以上に真剣に聞き入っていた
橙「…だから、必死に戦って、命からがらって感じや。俺拾ってくれたってことは、近くに男の子もおったやろ。それがその師匠の子供」
「子供……あぁ〜あの子な。おるおる。薬塗って休ませとる」
橙「……仲間も家族もおらんけど、せめてあの子だけは生き残ってくれた。……ひと安心やわ」
「生き残る…………ふはっ、……ふふふふ、
あっはははははは!!」
急に坊さんは手を叩いて目に涙を浮かべ大笑いし始めた
何が面白いのか全くわからんくて、修行僧の癖に失礼な態度に腹たった
橙「おい、何笑てんねん」
「だってっ、…
自分らもう死んどんのに、まだ生きてる思とるんやもん!」
橙「…………………………は、?」
死んでる…?
え、死んでるって、生きとるやん
「とっくに死んどる。少なくとも俺が来た時にはもう死んどった。そこの子も脈拍測ったでちゃんと亡くなってます」
はぁ〜笑った笑ったと呑気に腰掛けて水分を摂るそいつ
…意味わからん。
だって、生きてるし、
ちゃんと話して、動けるし、大体こいつとも話しとるやん
頭おかしいやろこいつ
「ふふーん、信じてへんなぁ。そうやんなぁ…そりゃそうやんなぁ」
そう言ったこいつは、俺に向かって、
杖で思いっきり振りかぶってきた
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??(プロフ) - ニョロモさん» お時間ある時にぜひお願いします!楽しみに待っております! (2022年10月13日 15時) (レス) id: 80715e6f9e (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - ??さん» リクエストありがとうございます!読み返してみたところ青緑の話って意外と少ない、、?盲点でした!時間がかかってしまうかもですが書かさせていただきます (2022年10月13日 11時) (レス) id: ab8f827638 (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - ほんほんさん» リクエストありがとうございます!淳太くん結構人気で彼のお話を読みたいという人が多かったので驚いています笑時間がかかってしまうかもしれませんが書かせていただきます🙏 (2022年10月13日 11時) (レス) id: ab8f827638 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - はじめまして。いつも更新楽しみに読ませて頂いています。抽象的で申し訳ないのですが、りゅかみのほのぼのしたお話を読みたいです、、。2人でお出かけや、お留守番など!!! (2022年10月13日 0時) (レス) @page33 id: 80715e6f9e (このIDを非表示/違反報告)
ほんほん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!リクエストで、淳太くんメインの弱り話お願いします!!! (2022年10月12日 22時) (レス) id: 4503b65c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニョロモ | 作成日時:2022年7月25日 17時