血筋の呪い ページ2
橙side
橙「ええか？物掴んだ瞬間最初の角を左に曲がれ。俺が馬車乗っ取るから急いで逃げるっ」
「逃げた先は？」
橙「近くの少し離れたとこに古い道場があるらしい。門下生も少ないほぼ一家族が住むだけのとこ」
「…まさか、襲って」
橙「あほ。ちょっと蔵みたいなとこに居座るだけや。屋根ある所で寝れるだけええやろ」
そう、ちょっと忍び込むだけ。別に刃物を持ちながら強盗するつもりはない。狭くても寒くてもいい。ただ壁と屋根があるだけで暮らしが違うねん。
「っおい！追って来てる！」
橙「行けっ！」
おっさんが休憩している間を狙って馬に乗り、手綱をとって力強く打つ。
最初で最後かもしれない都。こいつは金目のものをいつもの倍は盗んできていた。
追ってくる男らも予想通り手強そう。
「……っ、なぁ、結構遅ないか？」
橙「流石に重すぎるか、いつもは一人乗りやからな」
「くっそ、このままじゃ追いつかれる！」
橙「わかっとる！でも馬が何とか耐えるしか…！」
速さが明らかに落ちて、馬の顔も険しくなっていく。
やばい…､こりゃ盗品幾つか捨てるしか
「…っ、………おっら！！」
橙「は、？……ぐっ、、、かはっ！！」
一瞬何が起きたのかわからなかった
背中を思いっきり打ち、落ちた衝撃に呆然としている間に首根っこを引っ掴まれて頬を地面と擦り付けられる
金品を乗せた馬車は遠く、見えなくなるまで走って行く
あぁ、俺裏切られたんやな
盗人は捕らえられたその後どうなるのか、考えたことなかった。俺の場合は、盗んだ店でこき使われた
当たり前やけど、きついで？
ほぼ人間としては扱ってないし、寝床も食いもんも与えられへんから
俺じゃなかったら多分三日で死んどったんちゃう？知らんけど
「おい、手止まっとる。」
橙「……っす、」
「なぁ、ここの在庫確認したん誰や。」
「それそいつです」
橙「えっ、……」
もちろん俺やない。
怒声を浴びさせる店主の後ろでは発端者がニヤニヤしながら俺の方を見ていた。
っ、くそっ、、、
挑発に乗んなと頭の中ではわかってたけど、言い返したくて、悔しくて歯を強く噛んだ
営業が終わり、店に鍵をかけてから店近くの小屋で藁を床と体の上に集めて寝る。
そんな日々が続いていた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 340人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
??(プロフ) - ニョロモさん» お時間ある時にぜひお願いします！楽しみに待っております！ (2022年10月13日 15時) (
レス) id: 80715e6f9e (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - ??さん» リクエストありがとうございます！読み返してみたところ青緑の話って意外と少ない､､?盲点でした！時間がかかってしまうかもですが書かさせていただきます (2022年10月13日 11時) (レス) id: ab8f827638 (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - ほんほんさん» リクエストありがとうございます！淳太くん結構人気で彼のお話を読みたいという人が多かったので驚いています笑時間がかかってしまうかもしれませんが書かせていただきます🙏 (2022年10月13日 11時) (レス) id: ab8f827638 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - はじめまして。いつも更新楽しみに読ませて頂いています。抽象的で申し訳ないのですが、りゅかみのほのぼのしたお話を読みたいです、、。2人でお出かけや、お留守番など！！！ (2022年10月13日 0時) (レス) @page33 id: 80715e6f9e (このIDを非表示/違反報告)
ほんほん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！リクエストで、淳太くんメインの弱り話お願いします！！！ (2022年10月12日 22時) (レス) id: 4503b65c6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニョロモ | 作成日時：2022年7月25日 17時
