妖怪㐂伝、虹の岡［all］ (ページ42)

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神様の落し物ページ42

桃side

赤「おーー！れーー！もーーーー！！」

さぁ始まりました。

第三百六十五回妖怪駄々童(だだわらし)攻防戦争

司会は私、化け猫の小瀧望がお送りします

三百六十五回なんて言うておりますが、俺がここに住む事になるまでで足すところ百はやっているでしょう。知らんけど

赤「町いーきーたーいー！！」

橙「お前人にいらん事するやろ。留守番や」

今回は茶っぱが切れたついでに買い物に行くお兄ちゃん組と、どこからか聞き耳を立てて町に行きたいと騒ぐクソ餓鬼との戦いです

町はこんな田舎から少し離れて色々な人が集まる所ですからね。淳太の車でスーパーに行くらしいです。どちらもクソ餓鬼の大好物なんです

赤「せーんっ！ぜったいしやーん！」

紫「神ちゃんと居ればええやん。好きやろ？」

赤「そういう問題やないーー！」

紫「いてっ、転がるな！蹴るな！」

橙「もう何？！この子幾つ？！」

桃「享年五歳ですね」

緑「そこから四百年は経っとるのよ」

だだっ広い部屋の端から端まで高速でごろごろと転がり、
俺らがおることを気にせんと体当たりしまくるクソ餓鬼

うわっこっち来た逃げよ

猫になって戸棚の上に避難した

橙「もぉぉぉ！我儘言う子はうちの子やありません！」

桃「おかんやん」

緑「いってらっしゃーい」

おっと今回は保護者組の勝利のようです珍しい。

流石に何度も同じ状況を繰り返したことで学習し対策を立てたようですね。

解決の糸口は「ほっとく」でした

赤「……。」

桃「馬鹿みたいに静かになったな。死んだか」

赤「とっくに死んどるわ。勝手に実況しやがって」

あの言い合いの合間にこっちにまで"気"を回すとは、
無駄に器用なことをするもんだ

赤「こらぁ！好き勝手言いやがって！誰がクソ餓鬼や
こっちはお前より何倍も先輩じゃボケ！！」

桃「そうは見えないんすよねー」

赤「はぁぁ？喧嘩じゃ喧嘩ぁ！」

緑「二人とも、遊ぶんなら外でやり。洗濯の邪魔や」

「「…はーい。」」

俺がふっかけたわけちゃうし、

怒ると怖い神ちゃんに睨まれちゃ言うこと聞くしかない

渋々縁側から降りて近くの庭まで歩く

…今日天気悪いな。照史ら大丈夫やろか

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