かっこいい男の子［赤］

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そろそろ文化祭やなぁ。中止じゃなくてほんまによかった


やっぱ高校生の青春といえば文化祭やろ。神ちゃんバンドやるんかな。歌うまいし



Aはまた高梨と？いや今年こそは誘うて



なんて言おう


「一緒に回ってください！」みたいな。いや俺らの間柄で？


「回っちゃう？」はキモイやろ。うわぁなんか緊張する






「重岡くん。聞いてる？」





そういえば隣おった。危ない危ない

無視はキャラ的に悪い





『ごめんごめん。なんやっけ？』




「もうだからさぁ……で、……だから……」






これは聞かんでも良さそうな話。適当に相槌だ

さってと続き考えて…



不意に俺と真反対の列にいるAに目をやる




あれ、今こっち向いてた？


頭を固定したまま様子を伺うと、少し肩を落とす




山崎(人2)は基本的に距離が近い

ボディタッチもあり、野郎の目も変わってきてる

それに気づいてないのが罪なところ。



今日もたまに腕を軽くタッチされると、眉間に皺を寄せる





ほぉ〜、、、これは







『ぶっ！あっはははは！』




「え？なに？そんなに面白かった？」




『え〜？あぁうんうん。そうそう』




「うっそぉ。重岡くんツボ変だよ〜！」






会話が盛り上がるごとに彼女の周りに渦巻く負のオーラ


なに？嫉妬してるん？

あぁそんなに俺のこと好きなんや。あんたかわええなぁ


心臓がぎゅうと締め付けられて腹の底から笑いが込み上げる




その目ええな。俺しか考えてなくて


わかりやすい愛の証明やん？



くそっ二人きりならまじまじと見れるのに

邪魔な奴らが多すぎる。もったいない！！


もっと見たい。もっと見せてほしい



その可愛い顔を…もっと酷く、強く、歪んだ顔を







『あはは、ほんまにおもろいなぁ』



「ほんと？重岡くん喋りやすいね」



『まぁよく言われますわ』



「ふふっ前住んでた頃の幼なじみに似てるからかな？」





ほう…俺に似てるか





『ええやん。引越しして寂しいやろ？その幼なじみさんやと思って』




「いいの？」




『おん。なんなら名前で呼んでもええで』








これ知ったら今度はどんな顔見せてくれるかな








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