とあるメイドの恋事情【尾関光希】 (ページ42)

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42話ページ42

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『坊ちゃん。ご朝食の準備が整いました』

秀「……おはよう、A」

次の日からAは元通りの姿に戻っていた

兄さんは女っ気が無くなったと言っていたけど、僕はこっちの彼女の方が好きだ。

それに、何も元通りではない

突然戻ったことに対して聞いても

『………………………何も』

何かあったんだね

そんな、仏頂面なのに分かりやすい

北沢家最年少のメイドが、帰ってきたんだ

『…坊ちゃん、』

秀「ん？なに？」

『あの人から聞きました…私のために、色々ご心配をかけてしまったようで。ありがとうございます』

秀「いいんだよ。俺は、二人が幸せになってくれれば」

『…まだ、分かりませんけど、、その、なんて言うか』

こんなに吃るのを見たのは初めてだ

何が言いずらいのか、次の言葉をゆっくりと待つ

『……その、、尾関、さん(・・)と呼んでいいか…了承を得たくて、、聞くにはどうしたらいいでしょうか』

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坊ちゃまに御協力いただき、尾関…様と会う時間を取り付けることに成功

連絡先は持ってるけど、その、なんて送ればいいか分からないし、メッセージが永遠に残ってるの恥ずかしいし

なんて思って、よくよく考えたら自身のメッセージ履歴を消せば良かったことに気づいた

ごめんなさい坊ちゃん、お手間を取らせました

尾「あっ…Aさん！！」

『……っ、、お、はようございます…。』

お互い非番で、一日空けてゆっくりと

そういえば今まで無かったな

ゆっくりなんて言ったけど、早速おかしい

なんか彼が光って見える

えっ、なんで…？

私服初めて見たから？

太陽で照らされてるだけ？

いやなんかオーラ？笑顔が光ってない？

尾「…どうしました？」

『なんでもないですっ！』

尾「大丈夫ですか？、、顔が赤く」

『……ひゃっ、！』

頬を、長い指が撫でる

かれの、ゆびが……

尾「えっ、」

『あっ…違っ、今のは、忘れてください……』

尾「…もしかして、」

手が、私の頬に添えられた

俯いた顔をゆっくり上に向かせ、視線が交わる

尾「照れて、くれてるんですか…？」

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